複雑なかっこよさ

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若くて、腹筋が割れてて、イケメンな男子が、歌って踊っていたとしたら、それはそれはかっこいいだろう。
観客の女の子たちは、当然、キャー!キャー!言うだろう。
大いに結構なことだ!

しかしそれは、単純なかっこよさだと言える。
「3+2=5」みたいに、当たり前な。
お肉たっぷりで、甘ーいデザートが出てくるセットみたいな。

人間は基本的に、お肉と甘いものが好きである。
「一般的傾向として、脂肪とタンパク質の豊富な肉、糖質を多く含んだ甘いものを好む」と、
ウィキペディアの「ヒト」の項目にも書いてある。

わしも子どもの頃、お肉と甘いものが大好きだった。
ビールは苦くてまずかった。
というか、苦いものは全てまずかった。甘いものは美味しかった。

いつからだろう、苦いはずのビールを「美味しい」と感じるようになったのは?
お酒の飲み始めのころは、やはりビールはまずく、甘い缶チューハイの梅味ばっかり飲んでいたものだ。
働くようになってからだろうか。ビールが美味しくなったのは。
そのあたりから、わしの舌も、ウィキペディアに拠るところの「一般的傾向」から外れ、
少しは複雑な味覚のインプットの仕方をするようになったのかもしれない。

味覚以外の感覚にも、「単純」と「複雑」があるのだろう。
例えば、若くなく、中年であり、腹筋は割れていなく、肥満体であり、
そして現代的なイケメンなどではなく、どちらかというと平安顔の男性が、歌って踊っていたとしたら、どうだろうか。
そういう映像は、youtubeで「岡村靖幸 対談」と入力すると出てくる。
http://youtu.be/MYYODtt0V8E

わしは、その映像を、どうしようもなくかっこよく感じる。
でも、「なんでそれがかっこいいのか」が、瞬時に分からない。
数式にするなら、「容疑者xの献身」の数学教師が取り組んでいるような、xやyがたくさん盛り込まれた、難解なものになるだろう。
セットメニューにするなら、苦味臭味ばっかりだ!

だって中年だし、肥満体だし、しもぶくれだし、高い声が出ていないし、息切れてるし、
おまけに覚醒剤取締法違反で逮捕歴があるとなれば、さらにエックスは増える。

要するに、岡村靖幸氏は、非常に「複雑なかっこよさ」を持ち合わせているミュージシャンである。
その複雑さを解き明かすこと自体が、この方の表現活動を楽しむ一つの方法なんだと思う。

そして、氏の4年ぶりの、そして出所後初のコンサートの、先行予約に当選したので、
要するにわしは嬉しいのである。


これは、氏がまだ若くて腹筋割れていたころ、親友であり超絶イケメンな尾崎豊氏と共演した映像である。
本文とあんまり関係ないけど、わしはこれを見ると元気が出る。
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by syun__kan | 2011-07-09 22:00 | 日記 | Comments(0)
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