良いズボン

制作が終わり、また些末なことを書き始める。

ここ数年、ズボンを買っていなかった。
最大の理由は、試着しなければならないことだ。

ズボンの試着は決定的に面倒である。
寒い時期は、上はいっぱい着こんでいるのに、下だけ、生足を出して、着替えねばならない。
それがすごく違和感あるんだ。
ましてや大都会の真ん中で。試着室の中とはいえ。
試着室の外から店員さんが「いかがですか」と聞いてきたときも、何と答えればよいか。
なんというか、ズボンを購入することは、
モショモショする感じがして、嫌いなのである。

しかし、人間である。
わしは。
ズボンを履かずには生きていけない。
最後のズボン購入から数年たち、歴戦のズボンたちはだいぶくたびれて来た。
穴が開き、捨てなければならないものも出て来た。
人はズボンを履かずに生きてはいけないのである。
穴が開き、捨てられるズボンを前にして、口をあけて風に吹かれたまま、というわけにはいかないのである。

なので最近、ユニクロなどに入って、良いズボンが無いか探したが、
そもそも「良いズボン」とはどんなズボンであるかが、もうわからなくなっていて、
挫折して出てきたりしていた。

…もう秋風が吹いているね。
ヒグラシが鳴いています。
乾燥した空気を吸い込むと、昔のことを思い出します。
ズボンはだいぶ減ったけれど、ぼくは生きています。

ポカーン…

は!!
このままではいけない。
あきらめるな。
もう試着なんかするな!
ウエストサイズだけ間違わなければいい!!

わしは一念発起して、再度池袋のユニクロに向かおうとして、
やっぱやめてとなりのg.u.という店にバーンと入り、
ウエストサイズだけ確認して、深緑の「スリムカーゴ」という商品名の、
中庸なズボンをガツンと購入した。

ここ数日、それを履いている。
新しいズボンは気持ちよい。
わしはまだ人間だ。
[PR]
by syun__kan | 2011-08-29 19:40 | 日記 | Comments(0)
<< あまりに楽しみだったこと できたよ♥ >>