わしは搬入前で躁でして

うちの犬は美しい。
ミニチュアピンシャーという犬種の1歳で、名前はハルという。
本人は別として、親は、チャンピオン犬である。
なので中身は別として、外見はすごく良い。

安物ばかりの我が家において、
ただ一人、BMWのような輝きを見せている。

そんなハルを膝に乗せ、わしは
「ハルちゃん美しいなー。
どんな美術作品より美しいだろうね。
岡本太郎賞、わしの作品置かないで、かわりにハルちゃん置こうか。
そしたら大賞取れるかもしれない。
くさりでつないで、エサとトイレシートだけ置いといてさ」
と、奥さんに冗談を言う。
わしは今週末、第15回岡本太郎現代芸術賞展の搬入を控えている。
なのでややハイなのかもしれなくて、それでこんな冗談も言う。さらにわしは続ける、

「そういえば昔、アメリカで、一週間コヨーテと同居するパフォーマンスやった芸術家いたよね。
わしもマネして、展示期間中、岡本太郎美術館でハルちゃんと同居しようか。
(奥さん「ハハハ」)
あのコヨーテと同居した芸術家、何て言う名前だったっけ。

えーと…ジャスパー・ジョーンズじゃなくて…
ジョージ…?シーガルな訳ないよな…
誰だっけ?」

わしも奥さんも美大卒なので、そのパフォーマンスをやったアーティストの存在は知っているのだけども、
名前が思い出せないのであった。

「携帯で調べるんだ!」

月並みだが、便利な世の中である。
検索に引っかかりそうなキーワードを考えるのは、わしは割と得意なんだ。
「コヨーテ アート アメリカ パフォーマンス」で検索したら、
やはり一発でWikipediaに繋がった。
そう、ヨーゼフ・ボイスだ。
ヨーゼフ・ボイスの項は、何やら熱心に、詳しく記述されていた。
その中から、コヨーテのパフォーマンスについての部分を探し、読む。

(以下、Wikipediaの「ヨーゼフ・ボイス」の項から引用)
「1974年の『コヨーテ -私はアメリカが好き、アメリカも私が好き』では、ボイスはニューヨークの空港到着後にすぐ画廊へと救急車で運ばれ、一週間、フェルトや新聞、干し草の積まれたギャラリーの中にこもって、アメリカ先住民の聖なる動物であるコヨーテとともにじゃれあったりにらみ合ったりするなど無言の対話を続けた。それ以外のアメリカを見ないままボイスは再度空港に運ばれてドイツに帰った。」

わしは、

「ははははは!!!何やってんだこの人!!!」

と笑った。
大真面目に、何て訳のわからないことやってるんだ、この人は!!!
なぜに救急車!?
無言の対話とは何か!!
ピューと吹くジャガーさんも真っ青のシュールさではないか!!

しかししばらく経つと、何となくこの人が言いたかったことが、わからないでもないような気がしてきて、
そして単純に、パフォーマンスから何十年も経ってなお、語り継がれていることのすごさも感じて、
何だか感心してしまった。
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by syun__kan | 2012-01-10 21:14 | 日記 | Comments(2)
Commented by はんだ at 2012-01-11 18:19 x
岡本太郎賞楽しみにしてるわ!
Commented by 関口 at 2012-01-11 21:40 x
どうもー
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