2007年3月4日、Michael Jacksonがひょこっと来日。
突然のことでファンは上へ下への大騒ぎだった。
情報は錯綜。
普段ボンヤリ派この上ないわしも、24時間体制でネットで情報を追った。
マイケルは3月8日、新木場スタジオコーストで、かの悪名高い?参加費40万円握手&ツーショット撮影会を開催。
マイケルを崇めるわしは、貯金をはたいて迷わず参加。
…できるわけもなく。
しかし翌日9日、参加費1万5千円のパーティーも開くとのこと。
握手や撮影は無いし、
果たして生マイケルをどの程度拝めるかは分からないものの、この参加費なら行ける。
さらに入った情報によると、同時に「ファンアート・コンテスト」を開く、とのこと。
ファンが制作したマイケルの絵とかを、マイケル自身が審査し、
優勝者1名は、後日マイケルとブランチを共にできる!という、
にわかに信じがたい企画。
要するに、40万円なんかはたかなくても、実力次第で、マイケルと超接近できるというわけさ!チャーンス!
見たい!ヒゲの剃りあととか超見たい!
しかしこれが告知されたのは、当日の2日前くらい。
バイトもあるし、制作時間ありまへんがな!
結局、制作に取り掛かれたのは7日の14時ごろ。
8日の15時には、新木場に向けて出発しなきゃならないわけで、
制限時間は25時間!
マイケルのためならエンヤコーラ。
徹夜で、6畳一間を風呂場まで駆使し、作りましたとも。
こんなに集中した24時間は後にも先にもこの時だけだったかも。
できたものを、アパートの駐輪場でパパッと撮影し、
その後ビニールで梱包し、
わしは橋本駅から京王線に飛び乗った。
グルグル巻きのマイケルと共に。
会場に着いて作品をスタッフに預ける。
パーティー開始、そっくりさんが4・5人出てきてひたすらマイケルパフォ。
本人はいつ出るの??
と思っていたら、主催者が、
「マイケルは作品を審査中なんだけど、
みんなの作品がすばらしいから時間がかかってる。
1名だけブランチって言ってたけど、
1名に絞れないから、11名が一緒にディナーできる企画にします」
とアナウンス。
わしはテンションマックス!!
仮にも多摩美術大学彫刻科卒業のわしが、11名に選ばれないわけない!!
そして主催者が、11人の名前を、一人ずつ呼ぶ。
呼ばれた人は客席からステージへ上がる。
しかし、この関口光太郎の名は、呼ばれず!
マイケルに会えないこと、美大生が非美大生に敗れたこと、二重のショッキング。
もっと肌ツルツルに仕上げればよかった…。
そしてマイケル本人登場。
黒パンツ、黒い丈の短いジャケット、サングラスのシンプルないでたちでさすがにかっこいい。
ちょこっとしゃべり、ファンの大合唱に指揮をとるようなリアクションをし、
雪崩を起こしそうにステージに殺到するファンを「ちょちょっと大丈夫?」みたいなリアクションをし、
約5分で退場。
そんでもってパーティー終了。
作品の返却は無し。
わしは帰宅。
ということで、この作品と過ごした時間は、ほんの一瞬だったんだよ。
この作品、果たしてマイケルは持ち帰ったんだろうか?
わしには、新木場の海を漂うこのマイケル像が頭に浮かんで仕方ない。
しかし後日、ネット上に、この時マイケルが作品を審査している映像が流れ、
本人がわしの作品と対面している瞬間が映っていた。
この作品は、マイケルの脳細胞に記憶を残したんだ。たぶん。
追記…
この映像の9分8秒頃から、わしの作品が出てくるよ。