わしと奥さんによるハネムーン後編

プーケット滞在を終え、バンコクへ。
林立する、日本より思い切ったデザインの超高層ビルに、
廃墟がちらほら混じり、
道には屋台が打ち並ぶ空間デザイン。
まさに喧騒。
アジアの風。
着いたのは昼頃。
ホテルまで荷物を運ぶ、歩道はガッタガタ。
いるのはタイ人ばかり。
あたりまえか。しかしプーケットはリゾート客ばかりでタイ人がほとんどいなかった。
この旅行は、わしにとっては8年ぶりの海外。
8年前はインド~ネパールだった。その前はアメリカに行ったこともある。
久々の、異文化交流というやつができる予感に貫かれて、
いわゆる胸が高鳴るというやつ。
夕方再び出かける。ポーパッポンカリー(カニ炒めカレー)を食べに、ルンピニースタジアムにムエタイを観に。
電車に乗り、ガイドブックを頼りにたどり着いたレストランは思ったより高級で、
言葉が通じないから適当に頼んだら多量に並ぶ皿皿。海老海老。
根性で完食し、ルンピニースタジアムへ。
日本語、英語、タイ語交えてまくし立てる係員と喧々囂々を経て、1時間くらい待たされた後、
ムエタイを観ることができた。
試合前にはタイの国王の写真垂れ幕が下がってきて、みんなで起立して国歌を聴く。
この国では、とにかく、とにかく国王が超リスペクトされている。
0時まで興行が続くとのことで、途中で切り上げて帰った。
ルンピニースタジアムの外は物乞いの方が間隔を空けて並んでいる。
深夜にホテルに到着。
このようにちょっと恐い感じにバンコクは幕を開ける。
リゾートはもう終わったのである。

バンコク二日目はウィークエンドマーケットという市場へ。
アメ横の商店街が九龍城的に広がった感じで、迷路のような店店の連なり。
Tシャツが安いのでたくさん買うが、
値段を問いかけると「1枚200バーツで3枚買うと550バーツ」とか言うくせに、
3枚選んで持って行くと「750バーツ」とか言う。
「こっちが英語を聞き間違ったのかな?まあいいや。買ってしまおう」
と思って買っていたが、ああ、これはボられているのだと気づいて、
相手の言い値をその場でメモ帳に書いて見せるようにした。
ガイドブックによると値引き交渉も可ということだったので、メモ帳を使って交渉した。
現地の金銭感覚は少しずつじゃないとつかめない。
ホテルに戻って休んだ後、寺院を観に。
チャオプラヤー川という茶色い川を、タイ人が喧々囂々に仕切る船に乗って渡り、
ワット・アルンという寺院へ。
これは「感性ネジ」とかのわしの作品によく似ていて、
わしは師匠に会ったような感情を抱いた。
「アイムハッピーインヒア…」とつぶやいて目をしぱしぱした。
さらに良いのは、屹立する75メートルの寺院の中腹まで、階段で登ることができる点だ。
結局タイにおいて最も好きな場所はここであった。
ワット・アルンの次は、ワット・ポーへ。
建物の中に、初代ウルトラマンより大きな金色の仏像が寝ていた。
英語表記はリクライニング・ブッダとのこと。
疲れたので帰路に。
夕飯は巨大な巨大なショッピングモールの中のフードコートへ。
ウィークエンドマーケットや船着場のローカル感と、この巨大ショッピングモールのギャップが強烈。
日本にあるものは全部タイにもあるんじゃないかって思ってしまうくらい、バンコクのカオス感を感じた日だった。
大まかな言い方だが、アメリカに行ったときは、90パーセント日本と同じで10パーセント違うと思った。
インドはその逆で、10パーセント日本と同じで90パーセントは違うと感じた。
その点では、タイは70パーセント日本と同じで30パーセント違う感じ。
日本とあんまり変んないじゃんと思って歩いていると、ところどころズレが生じていて、
世にも奇妙な世界に紛れてしまった感じ。
とにかくこの日が一番動いた。
疲労困憊でブレーカーダウン。

三日目はワット・プラケオへ。
これまでで電車と船にはさんざん乗ったので、バスを利用したく、
ヴィクトリー・モニュメントという巨大な発着所が集合した場所に行き、
奥さんを連れまわして様々なバスを覗き込んでは運転手さんに「ワット・プラケオ!?」と問いかける。
なにしろ路線図も時刻表も無いのだ。
タイ人は基本的に優しい。
「このバスは違う!あっちだ!」
と教えてくれる。
ようやく、まあまあ近くまで行くバスを突き止め、ワットプラケオへ。
すごい塔が、脈絡無く詰め込まれた広大な敷地。
その後はワット・スタットへ。
有名な、巨大なブランコはわしの故郷の赤城の大鳥居みたいだった。
そこから念願のトゥクトゥク(自動三輪のタクシー)に乗って船着場へ。
カオマンガイを屋台でテイクアウトしてホテルに帰る。
夕飯は近所の居酒屋で魚を丸ごと蒸してすっぱいタレをかけたような料理を食べる。
この日は実は大晦日。
ホテルではロビーでカウントダウンイベントをやるとのことで、23時半にロビーへ。
DJと、3人編成のゆるいバンドが音楽を演奏している。
様々な人種の人々が集い、頭に三角のテンションの高い帽子を被り、音楽に乗っている。
初老の婦人だって、リッキー・マーティンとかに合わせて自然に踊っているのである。
外人のこういう感性が好きなのである。というか日本のだめなところである。
音楽が流れたら踊ろうyo!
ということで、わしは合法的に踊りながら、めでたく新年を迎えたのである。

翌日は最後の日。
タイ古式マッサージを受けたり、買い物したり、屋台でトムヤムクンやグリーンカレーを食べたりし、
やり残したことをやった。
奥さんは英語が苦手な代わりに、タイ人にニッコリ笑いかけていた。
そうすると、仏頂面のタイ人も、笑顔を返してくれるようだった。
微笑みの国というより微笑み返しの国、タイ。

夜に空港へ行き、寒ーーーい成田へ。
スパイスの匂いともさようなら。
階段に腰掛けて物を食べる人の群れともさようなら。
奥さんが「ハネムーンが終わってしまう」と言ってあまりにも、あまりにも寂しがるので、
「次の目的地は日本という国だよ。
日本人しかいないらしいよ。
信じられる?
日本で360泊361日、3食ペット付だよ。
職業体験もできるらしいよ」
と声をかけた。

そのくらいの新鮮さで日々を過ごしたいものである。
一年日本で過ごしたら、またどこかへ行きたいなあ。

とにかく、タイにはお世話になった。
コープンクラップ。
[PR]
by syun__kan | 2013-01-05 17:01 | 日記 | Comments(2)
Commented by ねぎ at 2013-01-12 22:07 x
すてきや~ん!
ハネムーンうらやましい♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
なかよきことはすばらしきかな!
Commented by syun__kan at 2013-01-13 00:50
All You Need is Loveね。
<< 告知を書くよ わしと奥さんによるハネムーン前編 >>