2週間後の週末に、10キロ走る。
新聞紙とガムテープの工作本を編集してくださっている方が、
昨今のランニングブームの火付け役となったと言われる女性誌「FRaU」の編集を以前されていた方で、
まあ要するに、その辺りをたくさん走っている人々はなぜ走っているかというと、
つまりこの方が走らせているのかも知れない。
という方と仕事していたわけで、
その方が4月初旬のランの大会に出ると言っていたので、
ちょっと楽しそうだったので、
わしもまさに気まぐれに、出てみることにしたのだ。
いや、出ることを決めた2月は、土日もすべて工作本の製作に捧げていたので、ほとんど家族サービスしておらず、
その大会は「親子ラン」という形で小さな子も出られる、
たとえベビーカーに乗っていたとしても出れる種目があるということで、
何か、本製作終了後の明確なお楽しみ的なことを設定する必要を感じ、
「出てみようよ」
と奥さんに持ちかけたのである。
夫婦そろって美術系で、スポーティさのかけらもないデカダンスチームだが、
だからこそ、体に人生の主軸を置かんばかりの集団にもぐり込むのも、異文化見聞録的に面白そうではないか。
よって、4月には1歳4ヶ月になるボリさんと、奥さんは、親子で400メートルを走る「親子ラン」に。
さてわしはどの種目に出ようか…
ハーフマラソンは無理であろう。
わしは混じり気の無い気高い文化部系である。
だとすると、あとは10キロか3キロ。
わざわざ川崎まで出向いて3キロ走っても仕方ないだろう。
ということで10キロに参加することにした。
もちろん、そんな距離走ったことないよ。
というかロングスロウディスタンスなんて、高校生のとき以来、13年間くらい、走ってない。
いきなりそんなに走って大丈夫なのかい?
とりあえず、靴は買った。
練習は…できていない。
というか、学校行事の学習発表会に全精力を傾けた疲れから?3月初めはのどをおかしくして声が出なかった。
その後はなぜか腰痛。
腰痛は、体が堅いのが原因で、以前はストレッチして指先が地面に付くようにすればとりあえず直っていたのだが、
今回はなかなか消えない。
4月初めは、新年度準備で疲れているであろう。
ぜんぜんない。練習している場合では。
練習して、調子を少しずつ上げて、10キロ走るのではない。
疲れて疲れたその先に、10キロ走るのだ。
いいじゃないか。素敵じゃないか。
わしはがぜん、燃えてきた。
燃えても練習するわけじゃないけど。
腰にサロンパスEX温感タイプを貼るだけ。