三宅感君、第19回岡本太郎賞受賞

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写真は、2012年。
この年の早春に岡本太郎賞大賞を受賞したわしは、秋に青山の岡本太郎記念館で展示をする権利を与えらえ、
「ヒーローズ展」を開いた。
そこに来てくれた友人たち。
後列左から、現在は複顔師として活躍する戸坂明日香氏、わしの奥さん、三宅君の奥さんのみほさん。
前列左が、わし、右が三宅感君。
最強メンバーに近い。

その三宅君が、4年後の今年、賞金200万円の岡本太郎賞、大賞を受賞したことが、
本日発表された。

やれやれ。

とりあえず筆舌に尽くしがたい。

何というか…。
2012年に獲っておいて良かった…。
でなけりゃ、わしは今ごろ嫉妬の炎で焼かれていただろう。

いや、彼は、三宅君は、実際に焼かれたのだ。
わしが太郎賞を獲った時などに。
何しろ、予備校から、大学の専攻、ずっと一緒だった仲だ。

太郎賞に出したときの、わしの覚悟は…
大げさかもしれないけど、生きるか死ぬかだった。
実際に生死の懸かった状況にいた人からすれば、甘っちょろいだろうけど、
わしだって、自分のアイデンティティが懸かっていた。
この世に於いて、わしは作っていい人間なのか、そうでないのか?
何しろ、何しろこの世の中で、
若者が貧困にあえぎ、効率化ばかり求められるこの世の中で、
アートし続けるのは、何しろ大変である。
「わしは作り続けるべきだ」
その確信を得るために、証として、どうしても太郎賞が必要だった。
じゃなけりゃ、表現者としての自分が死ぬのだ。

三宅君だってそうだっただろう。
それに加え、これはただのわしの推察だが、おそらくは大学卒業からの10年分の嫉妬。
これが合体し、
一体どれだけの思いを、彼がして、
どれだけ自分を追い込んで、
あの作品を完成させたか。

あの作品、トラックの積み込みと搬入・設置を、
わしも3日間手伝った。
つい数週前のことだ。

完成した作品を見た、わしの率直な感想は、

「大賞というより常設」

だった。
あまりにも完成度が桁外れで、公募感が無かったのである。
これまでずっとそこにあって、これからもそこにあるような…
とにかく、血の滴るような、どうすればそうなるのか全然わからないくらいの、爆裂的な造形性。

そしてわしはなぜか泣いてしまった。
何でだろう?


これに辿り着くまでの彼の思いが刺さってきたのか?わからない。
言語化不能領域の涙だった。

しかし、この作品は、テーマは時流と全く関係なかった。
素材にも目新しさはない。
コンセプチュアルではないのである。
「時流を読んでいて、素材や手法が目新しい」
これが公募で賞を獲る作品の、よくあるパターンと言えよう、
わしの受賞作品だってそうである。
そういう要素が全然ないのが不安だった。
ピカイチの造形性、ただそれだけで、果たして大賞まで行けるのだろうか。

それが、行けたのである。
痛快だ。
美術とは、芸術とは本来こうあるべきだ。
すなわち、造形性が最も重要であるべきだ。
審査員はホンモノである。

それにしても、親友同士でどっちも太郎賞なんて、ちょっとスゴくないかい?
なかなかあるもんじゃないよね。
でもわしは、ようやく収まるところに収まったっていう感じがするよ。
なにしろ、マイケル・ジャクソンとか美輪明宏とかそういう、メディアの中の人を除いて、
身近に出会った人の中で、
彼は一番才能あると感じた人だったから。
もちろんわしよりも。
だから彼よりも先を走っているということは、ずっと、うっすらと、
わしに違和感を与えていた。

三宅君、おめでとう。
わしの一番好きな、マイケル・ジャクソンの言葉を送りたい。
いや別にこれは、全然有名な名言とかじゃないんだけど、
この言葉はわしにとっても何となく支えになってるんだ。
裁判中に、タブロイド誌が
「ジャッコーワッコー」(アホマイケル)
と書き立てていたときに、マイケルが出した声明なんだけど。

「僕はバカじゃない。バカだったら、一つのことを成し遂げるなんてできない」
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by syun__kan | 2016-02-03 00:00 | 日記 | Comments(3)
Commented by tavillage at 2016-02-03 21:04 x
三宅感さんの岡本太郎賞受賞をNプロデューサーから教えてもらいました。すごいね。二人とも狙って獲るとはすごいなあと、三宅さんのブログに書き込んでしまいましたが、ねらってというんじゃなくて、求めてとったんだと思いました。ゾクっとスカッとすごいです! 大拍手。 (この場をかりてついでに、私は「海が好きな男」の質感、実物はみたことないけど好きです。)
Commented by tavillage at 2016-02-03 21:05 x
Nプロデューサーじゃなかった、Eプロデューサーだった。興奮して間違えてしまいました。
Commented by syun__kan at 2016-02-04 22:20
tavillage様
三宅君はおそらく、秋に岡本太郎記念館で展示をするはずです。
その準備を追ったドキュメンタリーとか、絶対面白いと思うんだけどな~

関口光太郎
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