プリンス氏

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中高生期をぼんやり過ごしてしまったわしにとって、
青春時代とは、結局のところ、大学時代であった。
年号で言うと2002年から2006年だ。
すべてが極端で、個人的だった。

頭の中がゴム人形のように暴れまわり、
息を止めて暗い海の底にもぐってもがき、ほんの一瞬海面に顔を出して輝いた(これはイメージ)。

髪の毛が銀色になったり突然アメリカやインドに行ったり、
深夜の交差点でぐるぐる回ったり、
三日くらい平気で徹夜して絵本を描いたり、東京から群馬まで歩いたり(これは実際に)。

そんなわしに寄り添ってくれたのが、マイケル・ジャクソンであり、プリンスであった。
デヴィッド・ボウイのヒーローズであり、ジェームス・ブラウンだった。
そう、まさに寄り添ってくれたのである。
もんもんとして、現状を何とかしたくて、立て続けに変なことをするわしに対し、
ポータブルMDプレーヤという機械を通して、
「いいんだよ、そういうことして」
と、耳元でささやいてくれたのである。
「君の気持ち、わかるよ」
と。

特にプリンスは、
悩んでいる、弱っている、くすぶっている、そういう人間に対して優しかった。

ただの音といえば音。
しかし彼らは、様々な側面を持っていた。
ほぼ森羅万象を表すのではないかと思うほどに…
少なくともわしは、マイケルやプリンスを通して、宇宙を分析できた。
マイケルがこれこれこうしてるから、プリンスはこういう音を出したのだから、

「わしはこれからこうするべきである」

と思えたのである。

わしは若かった。
ハタチであるということは、マイケルやプリンスにも匹敵するくらい、輝かしいことである、
しかしわしは現在32歳になった。
あの頃のように、音楽から森羅万象を読み取れるだろうか?
わからない、でも、
あんなに、奇跡のように美しい人間には、なれないということぐらいはさすがにもうわかる。
(あれは、美しさの世界記録だ)
でもでも、マイケル・ジャクソン、デヴィッド・ボウイ、プリンス、
人間はあそこまで美しくなれるという事実は、
今後もわしを励ましてくれる気がする。

それにしても、彼らは、わしの青春時代にはみんな生きていた。
みんな亡くなってしまうなんて?!
歳を取るということは、こういうことなのだろうか??
ちょっとうまく整理できません。

プリンス…

一番好きなアルバムは1988年の「Lovesexy」でした。
アルバムの9曲が、全部つながっている
(1トラックになっていて、各曲の頭出しができない)
という、とんがった(困った)コンセプトは、凄みを感じさせます。
ひたすらポピュラリティを拡大しようとするマイケルに対し、プリンスはファンを突き放すような創作に向かいました。
アルバムジャケットには自分のヌードを載せ、あえて皆を引かせました。
でも、聴いてみると…本当に気持ち良いのです。
9曲つながっていても全く問題ない、何度でも通して聴きたくなる美しさ。
「When 2 R In Love」なんて、石鹸の泡のように繊細です。
そして皆が「きわどい」と言うジャケットさえ、
わしには美しく見えます。

ほんと、お世話になりました。

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by syun__kan | 2016-04-22 23:36 | 日記 | Comments(0)
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