夏至
鍋に投げ込んだそうめんの麺が、
テープで巻かれたままだった。

悪夢。

今も思い出す。
学生時代の初夏の記憶だ。

「あ!」と声をあげて拾い上げ、テープを取って再び鍋に入れたものの、
湯に浸かった部分は、時すでに遅し、
癒着し合っている。
パスタなら、こうはならないだろう。まだつぶしが効く時分だ。
ほぐれる時分だ。
しかしそうめんのゆであがり時間は短い。
すなわち、麺が硬質な個体としての独自性を保つ時間も短いということだ。

わしが菜箸2本を、右手と左手に持ち、どんなに鍋の中で麺同士を引きはがそうとしても、
それは体にまとわりつく、6月下旬の暑さのように、分離しない。

やがて、半分がすいとんのようにつながり、半分がばらけて麺になった、
非常に中途半端な…
分類学的に言えば人魚のように中途半端な、食べ物が出来上がったのであった。
わしはそれをつゆに入れ、ぐにょぐにょと咀嚼したのであった。

6月…

6月は、日が長いという一点に於いてのみ評価できる。
これは素晴らしい、わしにとって無条件に嬉しいことだ。
日が長いという事実が、なんでか、とても好きだ。
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by syun__kan | 2016-06-21 22:36 | 日記 | Comments(0)
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現代芸術家、関口光太郎の日記。
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