広島滞在制作・2日目・空腹と孤独

無事目覚めた、カプセルの中。
わしの故郷の前橋は、養蚕が盛んだったが、
蚕もこんな感じで目覚めただろう。

カプセルホテルに泊まるおじさん達は、いびき以外の声を発しない。
物音を立てないのだ。
それがルールであるかのように、交流というものが全く無い。
おじさんは、孤独を愛しているのだ、たぶん。

おなか減った。
昨日食べなかったメロンパンと、
昨日ショッピングモールで買った野菜ジュース、サンドイッチを、
カプセルホテルのラウンジと呼ばれる細長いスペースでもそもそと食べる。

徒歩で美術館へ。
8時半着。

朝の時点の様子、すなわち昨日終了時の様子はこう。
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右手前がわしの「大人魚姫」、左奥が、今回WSと滞在制作で完成させんとする、「大人魚姫の城」。
左手前と右奥が、
同時参加されている、スサイタカコさんのゾーン。
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真ん中の入り口はわしがあらかじめ作って持ち込んだ。
上の方の塊は、16日のWSで参加者さんたちが作ってくれた塔を乗せている。
カラーのかわいい作品たちは、
17日のWSで参加者さんたちが作ったもの。
骨組みを全部覆って城を完成させるべく、
わしが昨日から奮闘しているというわけです。

ちょうど今日から、美術館の企画展「1945年±5年」が始まるということで、
オープニングセレモニーに参列してみた。
皆フォーマルな中、一人Tシャツ短パンで申し訳なかった。
わしは朝から晩まで、滞在制作でスタジオというスペースに籠りきりなので、なかなか観る機会がないが、
非常に面白そうな展示なので近いうち、隙をついて観たい。
戦中、戦後の過酷な時代に描かれた絵を。

ガムテープの衣装に着替えて、制作開始。
土曜日ということもあり、午前中からお客さんが絶えない。

わしが思うに、美術の制作活動の最大の敵は、空腹と孤独だ。
短期的にも、長期的にも。
(ああ、おなか減ったなー、今日誰とも話してないなー、という一日スパン的にも、
人生スパン的にも、ということ)

そういう意味で、滞在制作は非常に良い、と、今回気づいた。
二大強敵のうちの一つ、孤独を解消してくれる。
お客さんが見守ってくれるし、時々話しかけてくれる。
わしは一瞬の集中力で勝負を決めるタイプの制作スタイルではないので、
話しかけてくださって全く問題ないです。

空腹に関しては、美術館で利用されている仕出し弁当を頼むことにした。
バランスは大事だ。

19時45分に制作終了、
制作中はアドレナリンが出ていて疲れをまったく感じないが、
「さあ、今日はここまで」
と思ったとたんに、疲労がのしかかる。溢れてくる。
終了時の様子はこう。
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少し増えているのが分かってもらえるだろうか。

広島市街は路面電車が市民の足だ。
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猿侯町という駅に向かう、
着いた駅で、ラーメンの夕食。
今日は実は、カプセルホテル泊ではない。
広島カープ人気の影響か、今日明日は満室で取れなかったのだ。
代わりに泊まるのは、ハナホステルという、
外国人観光客の若者や、カープを弾丸的に応援する人のためと思われる、リーズナブルな宿。
ロビーは外国語の張り紙やパンフで溢れていて、
2泊で5000円でおつりが来た。
細長い5階建て、
歩いているのは外国人ばかり。
わしの部屋は5階の一室、
6畳ほどの部屋に二段ベッドが置かれ、4人寝れるようになっている。
館内着はなく、アメニティも有料で、
わしはバスタオルをレンタルしてシャワールームで入浴。
夏とはいえ、3泊目となるとそれなりに洗濯物がたまるもので、
わしは屋上で200円払って洗濯した。
洗濯機の終了を待ちながら、この文を打っている…
ちょっと待って、
今、物干しに洗濯物を干してきた。
わしの背後ではよくわからない言語で話している外人女性二人、
このホステルには、1階にキッチンもある。
5階には、なぞの「カープを応援するための部屋」もある。
同じ格安宿だが、
孤独を愛するカプセルホテルとは大きく違う。
今夜の宿は、要するに、交流を促進している。
国際交流を。
結局わしはどちらが好きなんだろう?
おそらく、やはり、バランスが大事なのだ。

1階のキッチンを、この2泊のうちに、使うことがあるだろうか。
明朝はすぐに出かけてしまうので使わないが、
食材を、明日、買って帰ろうか、どうしようか、
という夜。
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by syun__kan | 2016-07-30 23:17 | 日記 | Comments(0)
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