夏の終わり

ショッピングモールの雑貨屋。
奥さんが化粧品を見ている間、
暇なわしは、カートに乗ったボリさん(2歳8か月)を押して、
店内をうろうろ、
適当に、ボリさんの興味を引きそうな品物の前を巡る。

犬のぬいぐるみ、
よく見ると、カタカタ動いている。
どうやら、何かをしゃべりかけると、
それを録音して再生し、
同時にカタカタ動くという商品。
隣には、猫バージョンもあった。

何て話しかけようか少し迷った後、
「あーこんにちは」
としゃべりかけると、若干犬アレンジされた声で、
ザーという雑音の後、
「あーこんにちは」
と言ってくれる犬のぬいぐるみ。
「本日は天気晴朗なれども浪高し」
と、若干複雑に話しかけても、同じように返してくれる。
ボリさんに
「ほら、しゃべるよ」
と、見せるが、
少し微笑むのみでそれほど反応はない。
しかしわしはこの手の商品はわりと好きだ…
めちゃくちゃ好きというわけではないけど、2分間くらいは好きだ。

わしの頭に、些細なアイデアが浮かび、
わしは犬に
「はい、どうもこんにちは」
と、ハキハキとしゃべりかけ、
すぐに猫のぬいぐるみと向かい合わせた。
少しの間の後、犬から発せられた音声を認識し、
若干猫アレンジされた声で、
「ザー…はい、どうもこんにちにゃ」
と話す猫。
それを吸収し、
「ザー…ばい、ぼうもごんぢぢま」
と話す犬。
「ザー…びゃい、びょーびょにょんにょにょびゃ」
と話す猫。
「ザー…ヴァン、ヴァーヴァウヴァワワワワ」
と話す犬。
「ザー…ビュニャイ、ビュニョ、ビュニョ、ヨ、ヨ、ヨ、ヨ…」
と呻く猫。
「ザー…ブ、ワ、ブ、ワ、ブ、ワ…」
と、呻く犬…

「こんな感じになったよ」
と、ぼりさんに示して見せるが、
ボリさんは「ああ、うん…」という感じで、
他のことに興味が行っていた。
いつの間にか、当たり障りのないように流すという技術を身に付けつつあるのかもしれない。
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by syun__kan | 2016-08-30 22:14 | 日記 | Comments(0)
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