島根滞在制作1日目:最初の一太刀まで

島根県は浜田市、世界子ども美術館における、
滞在制作1日目を終えて、
書きたいことはいろいろあるけど、
まずは浜田市という場所がどのような場所であったかを、述べる必要がある。

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写真は昨日。
益田駅に着き、電車で浜田駅に向かう、一両編成の山陰本線から見えた、
太陽が沈みかける日本海。
もこもことした山々から、すぐに海。山々の形の流れを汲んで海に浮かぶ島々。
どうやらこの地方の特徴的な風景の一つのよう。

そして神楽。
19時過ぎに浜田駅に着くと、のっけから看板、ポスター、石像などに、
神楽のイメージが目白押し。
「親しまれている」どころではない、
浜田において神楽は、ブラジルにおけるサンバのような、
一つの拠り所となるような代表的カルチャーのようだった。

チェックイン。

夜が明けて、
学芸員さんに迎えに来ていただき、
坂道を登って丘の上、
四角い箱にシースルーの窓がカーブを帯びて入る、
世界子ども美術館を訪れる。
青い空に、山に囲まれながら海が見え、
まさに風光明媚。
山陰。
この地方が山陰地方だということを、ここに来て初めて知った、無知な関口。
だんだん山陰のニュアンスを掴んできた。

美術館の中を案内していただく。
館内、子どもが作った様々な造形物が所狭しと掲示され、
さながら図工城。
作る、作る、作る、そして飾る、
徹底している。凄みさえ感じる。

来館者は、まずは5階に上り、
スロープを下りながら美術館の外周を巡るように、下の階に降り、展示を観ていく。
シンプルな外観の美術館だが、中はさすがに面白く作られている。
そしてこの独特な内部構造が、同時にここ数か月の関口の悩みの種となっていたのだった、
というのは、
自分が受け持つ展示室の構造もまた若干独特で、
訪れるまで、その空間を十分にイメージできないのであった。
そして今日ついに、目の当たりにでき、めでたしと言いたいところだが、
しかし戦いはここから。

わしは、設置する空間を目の当たりにして初めて、どんな造形にしようか、
正式に考えられるようになるんです。
ええ、そうなんです。
すんません。
ヤマタノオロチということは決まっている。
それをどのような形状で、どのような配置で、
どのような仕掛けを付けて、作って飾るか、
わしは9時半から、13時まで、
貴重な貴重な滞在制作時間をじりじりと消費しながら、
館内をうろうろ歩き回り、ひたすら考え続けたのであった。

もう少しで結論が出そう、
そういう時は「材」を見ると良い…
わしは学芸員さんに、ホームセンターに連れて行ってもらう。
骨組みにする木材が必要だ。
丘を降りて、港が近いジュンテンドーというホームセンター、
海の香りがする。
13時15分。
すぐには買うものを決められないわしは、
学芸員さんに頼んで、
そこに置き去りにしてもらった。

途中、東京の市役所から提出書類の不備を知らせる電話があったりして大いに思考を阻まれたりしながらも、
資材置き場が外にあるので太陽に照らされツーバイフォーの前で若干クラクラしながらも、
買うものを決めたのは15時。
ヤマタノオロチ、どんな形状にするか、
ようやく、ようやくイメージが形を結んできた。

学芸員さんに迎えに来ていただき、材を購入し、
ハイジェットに木材を積んで美術館に戻り、
作業部屋に運び込んで16時。
閉館まであと1時間やがな!
一日目は、大半考える時間に費やしてしもた。
まあ仕方ない。
仮に納得しないまま大物を作り始めたら大変なことになる。
わしは、ついに、固定型丸ノコで垂木に最初の一太刀を入れたのであった。

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by syun__kan | 2017-08-02 22:38 | 日記 | Comments(0)
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