「ポニョ」を観た!

いやー、おもしろかった。
途中何度も泣き、見終わった後も涙がポロポロ出ていた。
というのも、映画が始まる前に、
「パコと魔法の絵本」の予告編を見た時点ですでに泣いていたから、
涙腺が緩んでいたのだ。
見終わって冷静になってみると、
疑問点もポロポロ、ポロポロ、ポロポロ、ポロポロと出てきて、
いっしょに見ていた人と、小一時間議論を。

お互いジブリ作品に対する思い入れの強い世代なので、どれだけ語っても足りない、一晩でも語れそうだった。

とにかく、面白くても面白くなくても、これだけ「語れる」ということ自体がとても面白い。
エンターテイメントソフトの最大の価値は、「語れる」ということだ。

いろいろな見方があるだろうし、
これから半永久的に様々にいろいろなことを言われ続けるであろう作品なので、
わしがブログに突っ込んだ感想を書くことないのかもしれないけど、
やっぱり、わしとしては、普段テレビなんかのエンターテイメントの舞台からは隠されてるデイケアセンターや動けなくなったお年寄りなんかを、表舞台に引っ張り出すことは、やっぱり価値があると思った。

わしなんかは、教員免許取得のための教職課程で、二十歳を過ぎて初めて社会福祉施設のことを学んだし、
それまでは、たとえば知的障害の知識もまるでなかったから。
老人ホームへ足を踏み入れたのも、全部二十歳を過ぎてから。
自分たちの生活のすぐかたわらに、いろんな在り方をしている人たちがいることをうすうす感づきながら、
向き合うことがなかったのは、やっぱりそれらの世界が隠されているというのも一因なんだと思う。
あるいは、わしを教育した小学校なり中学校なりは、そういう機会を設けるべきだったのかもしれないし。
とくに今の子は、おじいちゃん、おばあちゃんといっしょに暮らしてない人も多いからねえ。
(わしもそうだった)
世界はそれほどスムーズでもきれいでもないということは、知っていないといけない気がする。

主人公がポニョを受け入れるリスクが書かれていなかったのは、少し物足りなかったような。
半魚人としてのポニョが、障害者のメタファーだと思うのは、考えすぎかしら?
でも、リロ・アンド・スティッチのスティッチの家の中での暴れっぷりとかは、
なんだか自閉症っぽい気がする。
わしなんか、ただの新米教員なので、分かりきったことなんか言える立場ではまったくないし知識も経験もないけど、
ディズニーとか、ジブリとかの最前線の人たちが、そういうのを盛り込もうとしているとしたら、
よくわからないけど、やっぱりそれはいいことだと思う。

ドラえもんみたいに、父と母の関係、「家」という土台がしっかりしていなくて、
なんだかすごく現実的に描かれていたのも、スティッチと共通して、現代的だなあと思ったよ。

話があんまりまとまってなくて、いろいろ未解決のまま終わったのは、
宮崎駿さん一個人の頭の中から生まれてくる物語だからなのだろう。
それに対して、ディズニーとかの映画は、話が100パーセント完結するし、伏線も全部結実する。
それらの作品は、一個人から出たというより、複数の人が会議しながら話を練り上げて作ってるようなイメージがある。

とはいえ、むかしのトトロとか、魔女宅とかはちゃんと100パーセントまとまってたから、
このところの宮崎さんは、わざと話をまとめていないか、まとめることを重要視していないか、まとめる力がなくなったのか、どれかなのだろう。

映画を見ていた同じ時間に、NHKの「プロフェッショナル」では、
宮崎駿さんの特集をやっていたらしい。
見たかったなあー!
あの方がどんな姿勢で何を考えて制作に取り組んでいるかは、すごく気になる。
なにしろ、ポニョはめっちゃくちゃかわいかったのだ。
自らのインスピレーションで日本中を楽しませ、語らせる宮崎さんは、
間違いなく雲の上のそのまた上の、あこがれの大魔法使いだ。
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by syun__kan | 2008-08-07 00:01 | 日記 | Comments(0)
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