カテゴリ:日記( 541 )
島根へのメモ
昨日で職場の仕事が一段落付いた。

生徒が終業式を迎え、その後の職員だけ出勤する期間を経て、
段階的に緩めていた「気」が、
ついに緩みきる。

今日、明日、明後日は3日間休む。
今日など、一日何となく眠い。
気が緩み、自律神経が軽く乱れているのだろう。
娘と奥さんのママ友らとブルーベリー狩りなどに行きつつ、
しばしばあくびが挿入される。

しかしながら、緩めてばかりではいられないのである。
8月1日には、電車飛行機バス等を乗り継ぎ、
滞在制作を行う、世界子ども美術館のある島根県浜田市に行かなくてはならないのだ。
そのための準備をしなければいけないので、
備忘的に、それまでにやらなきゃいけないことを、メモしておこう。

まず、これまで毎日ちまちま作ってブログにアップしているパーツたちを、
ダンボール箱に入れて美術館に送らなければならぬ。
「2020東京五輪に向けて」という名目で作っているが、
今年島根で作る作品にも使用する。

加えて、カラーガムテープも送らねばならぬ。
関口の私物だが、長期間保存していて使っていないものがあるので、
テープも劣化するので島根のワークショップで使ってしまおうと思う。

あと、パーツを作るときの資料になる図鑑や写真集を4冊。

これらはまとめて、明日夜などにヤマト便の営業所に持っていこう。

あと、油粘土を買ってきたので、
ヤマタノオロチをどんな形にするか、
軽くマケットを作って考えておかなくては。
実はまだ全然完成図をイメージできていない。

荷物として、スーツケースに入れて持っていくのは、
着替え…下着類と、ズボン、Tシャツ、靴下。
3日分くらいあればよいだろう。
14泊することになるので、
ホテルにコインランドリーがあれば利用する。

他に、体洗うタオル。
ホテルの食器洗うみたいな平べったいスポンジ、または普通の手拭きタオルみたいなやつで体洗うのは、
なかなかにモヤッとするものだ。

ひげ剃り。および充電器。

歯ブラシはホテルの物を使えばよかろう。
ホテルのを拝借して昼にも使おう。

整髪ワックス。

あと爪切り。昨年広島で無くて困った。

ノートパソコン。日記を書くだろうから。

炊飯器は、本当は持って行きたい。
ご飯を無制限に食べられる環境設定にしておきたい。
しかしながら、今回はあきらめる。
そして、ホテルに朝食バイキングが付いているらしいから、それをびっくりするくらい食べよう。

移動中に読む本。
島根県浜田市は、わしの東京の自宅から、
ごく控えめに言ってとても遠い。
海外くらい時間がかかる。
最近はヤマタノオロチやその周辺について知るため、古事記を子ども向けに現代語訳した本を読んでいる。
DVDもできれば何か持っていきたいが、
TSUTAYAに行く時間はもう無さそうだ(子連れ世帯の休日は子ども中心にスケジューリングされる)。

名刺を印刷しよう。

領収書等を保管する袋を買おう。

あとiPad。およびそれをパソコンにつなぐための白いヒョロヒョロ。

そして月並みながら、
出発日に飛行機に乗る際に、台風が来ないことを祈る。
自然の前ではすべてが月並みなり。

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by syun__kan | 2017-07-29 23:06 | 日記 | Comments(2)
2週間アーティストでいさせて
日記を書く時、マイクロソフト・ワードに打ってからエキサイトブログにコピーペーストするわけだが、
コピーペーストされずにそのままデスクトップに残る、
要するに採用されない文というのもある。

デスクトップを整理していると、
そんな一つに、今年のゴールデンウィークに書いた文を見つけた。
ゴールデンウィーク、奥さんと娘は二人で出かけ、
わしは二日間くらい、フリーになったのであった。
一人で休日を過ごす機会は非常にレアなので、
なんとなく面くらいながら、どうしようか考え、
調べると、大学時代によく行った、町田の国際版画美術館で横尾忠則の展示をやっているとのことだったので、
それに行った。
そして帰って来て、そのことを日記に書いたのだが、
どうにも投稿できずにそのままに。

今読み返してわかる、どうして投稿できなかったかが。
横尾忠則の版画が、本当に意味不明だったからだ。

いや、単純な「芸術家の考えることはよくわからんなー」的な、
そういうことではない。
はっきり言って、こちらも美大卒なので、
大抵の芸術作品から、何かを感じ取ることはできる。
何かを受け止めることはできる。
美術館で、
「何だかよくわかんないな」
と言っている一般の方がいると、
「そうかー、わからんかったかー、残念だったねー」
と思う。

しかしながら、横尾忠則の版画は、
もっと確信的に、暴力的に意味不明だった。
大量に鑑賞していると、
最初の内の、猫の顔が大写しになったやつとかは感動するのだけど、
徐々に、寄せては返すカオスに次ぐカオスの波に体力、思考力を奪われ、
何も感じれなくなり、
そして徐々に明らかになるのは、

「この絵、本当に何も考えてない」

ということであった。
その次に、本当に何も考えていない絵を、堂々と、
長きに渡り、大量に打ち出し続けるということの、
エネルギーの膨大さと、生きる上での覚悟。
これを感じて、
今の自分とのあまりの差異に、
ショックを受けて傷を負ったのだ。

本の背表紙に載るような男になりたいと、昔思ったものだが、
本の背表紙が似合うのは、横尾忠則のような、覚悟を決めて何かしている男で、
自分ではない。明らかに。

てなことで、
30代半ばになって未だにこんな風に傷を負う自分のナイーヴさが何て言うか逆に愛しい。
横尾忠則が芸術に人生を捧げられるのだとしたら、
世の中の男が35億なのだとしたら、
わしがアーティストでいられるのは1年で2週間。
去年は夏休みに2週間、広島で滞在制作した。
今年だったら、
8月2日から8月15日までの2週間。
わしは、島根県浜田市の、世界子ども美術館で、
滞在制作をするのだ。
ヤマタノオロチを作るらしいよ。
8月6日にはワークショップもあるよ!(参加者現在あまり集まらず!求む!島根県の方!)
この2週間だけは、わしは、
教員でも旦那でも父でもなく、
アーティストになる。
それこそ、横尾忠則と同じレベルの集中度で、アートに向き合う。
それを許してくれ、諸々よ。

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by syun__kan | 2017-07-25 22:52 | 日記 | Comments(3)
害虫と平和
一戸建てに住み始めると、
玄関先にアリがうろついていたりして、
何かたまに集団でいたりして、
奥さんは「家賃払え」と言う。

確かに、断腸の思いで、
清水の舞台から飛び降りる思いで、
十字架を背負う思いで、
軽く半分くらい悟りを開くレベルで、
決意して土地家屋を購入したうちらとしては、
その金額は頭から離れない。
この柵の向こう側は隣家の物だが、
こちら側は、うちらの領土であり、
ジョン・レノンのイマジンなんて耳に入らない。
そんな状況下、フリーに我が敷地内を、
「我が家ですけど」という感じにうろうろされたら、
たとえ虫でも、見過ごすわけにはいかないわけであって、
ゲットバック、ゲットバック!
ゲットバックウェアユーワンスビローングという感じになる。
奥さんはさっそく、スマホでアリを駆除する方法を調べ、
「重曹を甘くして置いておくとアリが食べたのちにおなかで破裂するらしい」等、
物騒なことを言っている。

わしは一応、多面的なものの見方というものを述べて、
平和主義者としての矜持を見せておこうと思い、
「確かに、家賃払えって思うけどさ、
アリにはアリの、不動産みたいなのがあるのかもしれないよ。
地面はさ、元々は誰の物でもなくて、
そこにやってきた人間が勝手に分割して、
値段付けて、売ったり買ったりしてるけどさ、
アリにはアリの、土地取引があって、
地面を売り買いしているかもしれなくて、
うちの玄関でうろついているアリは、
3280万砂糖とか、2780万蟻酸とか、
それ相当の何かを、アリ界の不動産に支払ってそこにいるのかもしれないよ」

しかしその後、玄関付近にアシナガバチが現れ、
毎日うろうろするようになった。
奥さんはうろたえ、アシナガバチについて調べ、
しかし「基本的に無害」という情報もあり、
しかし、

「私、昔刺されたことあるの。
今度刺されたら、死ぬかもしれない」

と、差し迫ったことを述べるので、
では仕方ない。
差し迫ったのなら仕方ない。
平和主義も、へったくれもない。
わしは、へったくれを失ったのである。
へったくれはどこかに旅に出たのである。
へったくれよ、元気でな。
オリコン優先順位チャートは先週と変動し、
わしは近所のドラックストアへ、害虫駆除剤を求めに行ったのであった。

「一発でハチを絶対仕留める最強のうんたら」
みたいなスプレー、
ノズルがゴツくてまるで兵器のよう。
900円くらいで購入し、
自宅に戻ってきた。
夜になったら使おうと思っていたのだが、
玄関先でやっぱりうろついているハチを見て、気が変わった。
こういうのを使うのは初めてだ。
慣れない。
説明書きをざっと読み、安全装置のようなものを外し、
わしは植え込みに止まっている2匹のハチ目がけて、
最強らしいスプレーを噴射した。

ズコーー!!という音と共に薬剤が噴射され、
ハチは震えて動きが止まる。
植え込みの中に巣があるかもしれないので、スプレーを全部噴射し切る。
すると、身悶えしたイモムシが数匹、植え込みから出て来てのたうつ。
それでもわしは、指先の力を緩めず、出し切る。
説明書きにあった通り、約30秒で噴射は終わった。
そしてその小さな植え込みには、ハチとイモムシの死骸が転がった。

わしは何とも言えない気持ちになったが、
最強スプレーを使った若干の高揚感からか、
蝶野正洋みたいにひと言、

「ガッデーム」

と言った。

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by syun__kan | 2017-07-20 22:25 | 日記 | Comments(0)
日東電工様のホームページに3年連続で登場!
今年も!

関口の新しい工作レシピが公開されました。
夏の思い出、水族館編ということで、海の生き物の作り方が載っています!
夏休みの自由研究に、ぜひどうぞ!!

夏休みと言えばー・・・
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講談社より発売中の、新聞紙×ガムテープ工作のハウツー本も欠かせませんね!!
自由研究はこれで決まり!
休み明けのスターは君だ!

お求めは通販サイト等からどうぞ。
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by syun__kan | 2017-07-12 21:24 | 日記 | Comments(0)
三宅感君が展示をしています
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この絵は、8年くらい前に、わしの結婚式で、三宅感君がプレゼントしてくれたものです。
手前で眠っているのは、わしの娘です。
というか三宅君は、わしの結婚式の二次会の幹事までしてくれました。
その上で、こんな、けっこうでかいアロエの油彩画をくれたので、
わしはとても驚きました。
電車による持ち帰りがとても大変だったけど、人生で指折りの幸せな思い出です。
これは、二本のアロエが結びついて新しい花が生まれる様子だそうです。
この絵の通り、その後関口家は娘が生まれ、
もうこんなに大きくなったわけです。

三宅感君はわしの親友であり、
もうどうしようもなく本物の、アーティストです。
ライバルですが、
ここ数年の気合の入り方に関しては、
わしは後れを取っていると言って良い。

そんな彼が、かなり勝負を賭けて展示をしているので、
ここにお知らせします。

岡本太郎記念館特別展示「わたしの野花たち」
7月1日(土)〜7月24日(月)
場所 岡本太郎記念館
時間 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
火曜定休(祝日の場合は開館)、年末年始(12/28~1/4)

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by syun__kan | 2017-07-05 22:37 | 日記 | Comments(0)
リュックが終わりたがってるんだ
奥さんの記憶によれば、わしがこのリュックを手に入れたのは2009年。
8年前ということだ。
原宿で買ったことは覚えている。
一万円前後だったか…
COLUMBIAのリュックだ。
奥さんが買ってくれたのである。

このリュックをわしは、
一貫して背負い続けた。
とにかく、わしの日常に、完全に馴染んだ。
背中と癒着していた。
相互依存した。
とりあえず、仕事には毎日背負って行く。
お弁当等を入れて。
加えて休日も、
財布のみ持ち歩く時はポーチ、財布+本とかの時は肩掛けカバンのこともあるが、
それ以上何か持ち運ぼうものなら、このリュックを背負った。
当然、ワークショップ等で東北や広島に行くときも、
どこに行くのも一緒である。
(ネット上を見ると、
2011年の多摩美出前アート大学の講師紹介の写真で、このリュックを背負っている)
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色が良い。
黒ベースで、カラフルにいろいろな色が入っているから、
何色の服を着ても何となく馴染んだ。
肩紐に色が着いているのが良い。

ただ、年月を重ねると故障箇所が出てくる。
一つのファスナーが壊れ、パカパカ開いてしまった口を、わしは安全ピンで留めた。
肩紐も、表面が破け始めた。
しかしわしは、背負い続けた。

奥さんが買ってくれたことに起因する思い入れもあったし、
物欲の無さには定評がある、わしの性格によるところもあったと思うが、
それ以上に、
何というかこう、ただひたすら、
要するに癒着していたのだ。
思考停止とも言える。

でもまあ、物を長く使うことは基本的には良いことだし、
リュックとしても、長く活躍し続けることは本望だろう。
と思っていたのだが…

この間ふとリュックを見たら、
リュックが終わりたがっていた。
なんかこう、ヨレっとしていて、
「もういい。終わりたい」と言っていた。
物の方から、終わりたがることがあるとは思っていなかったので、
ちょっと驚いた。
「ああ、ごめん」と思った。

わしからの愛が、重かったみたいだ。
背負っていたのは、リュックの方だった。

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by syun__kan | 2017-07-04 21:35 | 日記 | Comments(0)
犬ビュン
夜遅くに犬の散歩に行く。
コースは2、3パターンある。
そのうち一つは、広い畑の真ん中のあぜ道を行くのだが、
そこを通る途中、いつも畑の真ん中で、
犬がハイテンションになる。

ハタと立ち止まり、一方向にビュッと走ってリードがビュンとなってグッと引き戻され、
しかしまた周囲を気にして立ち止まり、
ビュン!と走って綱が伸び切ってグインとなる。

暗闇の散歩道で、さも周囲に何かいるかのようにテンションを上げられるとわしも、
何だかちょっと気になるのだが、
しかしわしはいつも、一日の終わりのリラックスタイムとしてiPodで音楽を聴いているので、
イヤホンをいちいち外すのもめんどくさく、
「まあうちの犬はアンポンタンだから、そんなもんだろ」
と思って、
犬が何かを見ているのか、何か音がするのか、
自分で確認することはしなかった。
気にせず散歩を続けた。
めんどくささは少々の不気味さに勝るのだった。

しかし今日は、イヤホンをしていないのだった。
珍しく、何かの巡り合わせで仕事が早く終わり、
18時前に家に着いたら、
奥さんが夕食の支度をしながら疲れていて、
疲れているというのはこの場合、要するに食事作っても3歳の娘がああだこうだ言って食べなかったりして揉める最近の様子に辟易して自棄で鬱で諸行無常ってことなので、
じゃあ外食行こう!おごるよ!
と提案し、
家族で近所の和食レストランに歩いて行って、
わしと奥さんはややパーッと飲酒してきた暁に、
わしは犬の散歩に出かけたのだが、
ほろ酔い気分で音楽を聴くのは若干不用心なので、
イヤホンをしていないということなのであった。

果たして、今日も犬は夜中の畑の真ん中でハイテンションとなり、
わしは周囲の現状を把握できたのだが・・・

果たして・・・

その真実とは・・・

本当に、何も、一切なんにもないのに、
ただハイテンションになっているだけであった。
ノーリーズンだった。
何もいないし何も聞こえない。
だけど犬ハイテンション。
犬、何の訳もなくハイテンション。
ビュンビュン走って紐がピンッとなってグン!と引き戻される。
ビュンとなってピンとなってグン。
ただ、ひたすら。
それだけ。
何もなかった。
そしてわしは、このことを皆様に報告しなければ、と思った。
ほろ酔い気分の中で。
だからこの日記を書いています。
明日わしが、投稿済のこの日記を読んで、
この犬がビュンとなったという日記を読んで、自分がどんな気持ちになるかは、
正直、わからない。

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by syun__kan | 2017-06-29 21:55 | 日記 | Comments(0)
サスケ
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プロレスについて書くのは難しい。
プロレスというものに対しての認識が、
人それぞれによってだいぶ異なるからだ。
だから、「どっから話せばいいんだっけ」ということになる。

また、男が自分の好きなジャンルについて滔々と語るというのは、
場合によっては、なかなかめんどくさいものがある。
女性がカフェで滔々とグチを話し続けるのと同じくらい…
ただし、語り口によっては、「好きなジャンル語り」も「グチ」も、
面白く聞こえてしまうもので、
いかに世の中で「語り口」や「言い方」のようなものが、
大切かということが垣間見える。

自分がそのような語りの技術を持っているかは甚だ議論の余地があるのだが、
少なくとも、みちのくプロレスのザ・グレート・サスケ選手は、
ここ数年のわしの人生観に、
一定の影響を及ぼしているのだった。

(いろいろ言いながらも、語りに入ろうとしているわ。
男って何てめんどくさいのかしら)

2010年末に、ふと、
後楽園ホールでプロレスが観たいと思って、「みちのくプロレス」を観に行ったら、
レスラーが脚立の上で逆上がりしたり、
リング下の桶に向かってダイブしたりする姿を見た。
まったくもって相手にダメージを与えず、
意味不明で、
しかし一歩間違えれば命を落としかねないムーヴの数々だった。

ザ・グレート・サスケ選手。
昔は身軽で、華麗な空中殺法で舞いまくっていたのに、
現在はこんなことになっていたのか…
週刊誌で何となく把握していたけど、
実際に目撃すると、
正直…

正直、わしは爆笑が止まらず、
あまりの衝撃に、頭の中で爆竹が鳴って真っ白になった。
大げさでなく、日々の些細な懸案事項が、すべて雲散霧消したのである。

その後、美術関係の仕事で知り合った方が、偶然みちのくプロレスの映像制作に携わる方だったこともあり、
年に数回の後楽園ホール大会に誘われるようになった。
観に行くと、サスケ選手は(特に年末の試合で)毎回、
一歩間違えれば死ぬんじゃないかという、しかし意味不明なムーヴで、
会場を爆笑と熱狂の渦に落とし入れた。
何の「タメ」もなく、大見得を切ることもなく、
黙々と、朴訥と言っても良いくらいに淡々と、桶を被って長机の上に飛んで行った。

間違いない。
この人は、明日のことを考えていない。

サスケ選手の試合が胸を打つのは、
計画性が重要視されるこの世の中で、
慎重に計画的に積み上げていかないと将来困るといような生活を、将棋の「歩」のように歩んでいる我々に対し、

「明日のことは全然考えていません、
今この瞬間の為に生きています」

という姿を具現化して見せているからである。
これが「ロック」なのではないか、とわしは思った。
「アート」の概念はあらかじめ持っていたが、
「ロック」の概念は、
わしは、ザ・グレート・サスケ選手から享受したのであった。

(あなたの生き様はどうなのよ)

わし?
わしはめちゃくちゃ計画的です。
ローン組んでるし。
つまらない男です。
ロックンローラーでも何でもない。ローン男です。
しかしながら、例えば学校では、
時々、明日のことを考えずに、めちゃくちゃにでたらめに、体力使って生徒と遊んだりする。
それが、ささやかながらわしの、サスケへのオマージュなのであった。
いつもじゃなくていい。瞬間でいいから、
計画性を捨てて、その瞬間の為に生きるという瞬間がないとだめだ。
わしはそう、サスケの試合を解釈し、
日常に般化したのだった。

先日、6月18日にも後楽園ホール大会を観戦したが、
やはりメインイベントでサスケ選手は、
6脚のパイプ椅子を並べた上に、背中から投げられたりした。
そして第一試合では、
デビューしたての丸坊主の若手が2名、
タッグマッチで初々しく試合していた。
団体のトップであるサスケが、あの感じの生き様を見せる中、
若い若い彼らの将来設計って、いったいどうなっているのだろう??
何だかそれは、すでにロックだった。

(ふうん。ばっかみたい)

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by syun__kan | 2017-06-25 21:44 | 日記 | Comments(0)
高台にて
金ちゃんは躊躇なく大人になる。
きれいな高層マンションに住み、きれいな年上の奥さんをもらい、
車庫からトヨタ・ランドクルーザーに乗って現れる。
普通のランドクルーザーではないらしい。
発売何周年とかで復刻された、オリジナルの形だか何だか、
そんな感じだそうだ。
正確にはよく分からないが、
車への興味が薄いわしには、その程度の認識が限界である。

多摩美の彫刻学科の同級生だった。
誕生日まで一日違いの同い年だが、
彼は4年生くらいになると半分「ホンダ」で働き始めた。
そしてそのままホンダに就職し、
あの、固い粘土を削って車の原型を作る、「あの」仕事をしている。

彼は美大で浮いていた気がする。
もちろんわしも主にコミュ障を一因として浮いていたが、
金ちゃんの浮き方はまた別だ。
わしの受けた「印象」の話だが、
彼は、美大生的な「ファンタジー」をあまり持っておらず、
いや、持っていたのかもしれないけどそれをコントロールして何か産み出そうという気が起こらず、
かわりにとてもリアリスティックで、
「結論」の様なものを好み、
さっさとファンタジーを捨て去って、とびきりリアルな自動車の世界に進んでいった。
という、あくまでも印象だ、正確には分からん。
ホンダの社員だが、乗っているのはそのレアなトヨタ車なのであった。
昔から憧れていた車なんだって。

普通の車より位置が高いランドクルーザーの助手席にわしは座り、
金ちゃんの運転で「首都高」という道を行く。
わしには絶対運転できないような道だが、
金ちゃんは「躊躇なく」「乗れるようになった」のであろう。
途中、東京駅の地下の駐車場で、
これまた彫刻科の同級生だった女の子3人を拾う。
女の子だって…
女の子ではないか。
皆30代半ばだ。
でも「女の子」以外どう呼べば良いというのだ?
それに美大生は女の子感を保持したまま大人になる。
車内では、「最近物忘れが激しい」「体のどこそこが痛い」という、
何だかじんわり衝撃的な話題も聞かれたが。

多摩美の彫刻科で出会った同級生たちは、本当に皆、
一筋縄では行かない。
まさに「くせ者」たちであった。
くせ者とは、要するに、
「ああ、この人はこういうタイプの人ね」
と、自分なりに納得することが、
一向に、一向にできない人たちということである。
本当に、本当にみんな何考えてるか、わしには理解できんかった。
そして変なところへの専門性が異常に高かったり、知識の幅や深さが尋常じゃなかったり、人生経験が豊富だったり、
とにかくわしは付いていけんかった。
付いていけんかったからこそ、わしは、
「一番すごいもの作ったやつが一番すごいはずだろ?ここでは!!
くそう、無視すんな!こっち向け!!」
とばかりに、
自分の制作に打ち込み、
6メートルの寺院をこさえるに至った。
関口の存在をスルーされたくなかったのである。
久々に同級生に会ってそれを思い出した。
金ちゃんも女の子たちも、
相変わらず、わしのうかがい知れない我が道を力強く生き抜いていたので。

ランドクルーザーは海を潜ってから水面上に出て渡り、
千葉県は房総に入り込む。
彫刻学科の恩師、
現在は退官された、石井厚生先生のお宅を訪ねに行くのだ。
喜寿を前にした石井先生は、
南房総の先端の高台、崖の上の、
(ポニョでも訪ねてきそうな)アトリエ兼住居で、
海と対峙して一人で住み、彫刻作品の制作に取り組んでいるのだった。

先生は、尋ねた5人の元教え子をハグして迎えてくださり、
高そうなお酒を振舞ってくださった。
ハンドルキーパーの金ちゃんは、
何だかとても美味しい、名前の分からない料理を、
ハイクラスな調理器具で満たされている石井先生宅のキッチンで、たくさん作った。
金ちゃんの持ち込んだクーラーボックスも、負けじとゴツくて高そうだった。
「この家は、オレの理想の住まいだ」と金ちゃんは言っていた。
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ものすごくオシャレな住居のテラスで、太平洋を見下ろし、
オシャレでおいしい料理を囲み、
夕日が落ちるのを眺め、
まるで映画の様だった。

夜になると石井先生は、わしらをアトリエに招き入れ、先生の作品の一部分を譲ってくださった。
レンガの球体。
先生の代名詞的な造形である。
わしは、「持ち帰ってもこれを置いて似合うオシャレなスペースがわしの生活圏にない」と思いながらも、
とても嬉しかった。

夜のランドクルーザーで、レインボーブリッヂを渡り、
女の子たちを東京駅で降ろし、
わしは金ちゃんに家まで送ってもらった。
明日は仕事だ、夢から覚める思い。
石井先生は、明日はあのお宅で一人で過ごす。
住居もインテリアもすべてハイクラスだったが、
誰にも会わずに制作に打ち込むというのは、それはそれで壮絶だなと思った。

レンガの球体は、
ややごちゃごちゃしてはいるものの比較的無事な、我が家の靴箱の上に置いた。
どのように年を取っていくか!
とにかくそれが、わしらに突き付けられている命題なのであった。
世界よ、無視すんな!わしはここにいるぞ!!
と、言い続けられるかどうか。
翌日以降、仕事に出かける前に、たまにわしは玄関で球体に手を置く…
それでハイクラスな調理器具を得られるわけではないが、何かしらのフィーリングを得る。
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by syun__kan | 2017-06-18 21:42 | 日記 | Comments(0)
ボリさんが与え、振りまくもの
ボリさんは、さすがに本名ではない。
可愛い娘に「ボリ」は付けない。
ブログ上の通称である。

ボリさんから学ぶものは多い。
感じることも非常に多い。

ボリさんは魔の2歳児を過ぎ、
3歳になって少しは理屈が通るようになったが、
よく言われるように、
理屈っぽくなってめんどくさくなった部分もある、
という感じだ。

奥さんが寝かしつけようとしても、
なんやかやと布団上で話し続け、
枕の位置、掛け布団の種類等々に文句を付け続け、
果たして奥さんを怒らせる。

わしは間に入り、
「もうお姉さんだから一人で寝れるんじゃない」
と、どちらにというわけでなく、その状況に対して話しかけ、
奥さんと一緒に一階に降り、
ボリさんを二階の寝室に一人で残す。

しばらくすると泣き出すボリさん。
泣き寝入り(違うか?)を期待して放っておくが、
なおも泣き続けるボリさん。
母性を突かれ、二階に行こうとする奥さんを、父親としての一家の大黒柱的な亭主関白風の威厳的なサムシングで制し、
「お前が行っては元の木阿弥じゃ。
わしが寝かそう」
と言って寝室に出向く。

暗い寝室に入ると、布団の上に座っているボリさん、
わしが隣に寝転ぶと、
「お母さんがいいいい!」
と足をバタバタさせる。
「お母さんは今ね、お風呂入ってるから」
と、虚偽の報告をし、少し離れて
「お父さんここにいるから、お母さん来るまで待とう」
と、
待っている間に寝入ることを期待して声をかける。

わしは速攻で居眠りしてしまう。
動きを止めるとすぐ寝る。
これはわしの特性だ。
プラネタリウムとか、いつも最初の一分半くらいの記憶しかない。

少しして、これじゃだめだと目を開けると、
ボリさんは布団上に座ったまま、顔をゆがませ…
何かあの、誰だか分からないけど有名なアルバムジャケットのイラストのような目つきで、
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眠気に耐えていた。
ものすごくぶさいくだった。
しかし同時にものすごくかわいかった。
ぶさいくであると同時にかわいいって、「行ってQ」のイモトアヤコさんみたいだな、と、
ぼんやりした意識で思った。
ぶさいくであると同時にかわいいということが、
人間の究極の状態かもしれないとも、思った。
みんなそれを目指すべきなんじゃないかと…

ボリさんは後ろに揺らぎ、
左右に揺らぎ、
前のクッションにボス!っと倒れる、また起きる、
を何度か繰り返した。
わしはまた居眠りし、
二人とも寝たところを、
実際に入浴を終えた奥さんに、
わしだけ起こされた。

翌朝、ボリさんは自分で「あたし今日も元気だよ!」と述べ、
朝の支度をしていて、
幼稚園の体操着を着ようとし、
袖穴から手の先を出し、
首の穴から顔を出したものの、頭頂部が引っ掛かったようで、うまく着られず、
そのまま「ふきー!!」という不満の声をあげ、
憤怒の顔で泣いた。
その姿は、太陽の塔にそっくりだった。
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by syun__kan | 2017-06-08 22:14 | 日記 | Comments(0)



現代芸術家、関口光太郎の日記。
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