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超知らない

わしは家から駅に向かって歩いていた。
そのとき、もし目の前に、神様が現れて、「何か一つ、懺悔しなさい」と言われたら、

「すみません、マイルス・デイビスと、ボブ・マーリーの違いがわりません」

と答えるだろうなと思った。

どちらも名前は知っている。ミュージシャンであることも知っている。
2010年末の西武線沿いのメガネ青年まで、その名を轟かせているのだから、
きっと素晴らしい仕事をした人たちなのだろう。

その演奏を聴いたことが無いのは、ちょっとまずいんじゃないか。

いや、そんなことはないだろう。
もしくは、そんなもんだろう。

なにしろ高校生くらいの頃のわしは、
マイケル・ジャクソンとマドンナとマリリン・モンローとエルヴィス・プレスリーの、
誰が生きてて誰が死んでいるかも、わからなかったぜよ。

しかし今現在も、世界について知っていることは、ごくわずかだなあ。
マイケル・ジャクソンと平成の新日本プロレスについては、多少知識を持つことができたが、
その他のことは、ほとんど知らない。

何を知らないのだろう?
知らないことを列挙してみよう。
これは大変だ。
何しろ知らないんだから。

マイルス・デイビスとボブ・マーリーの違いがわからないのはもちろん、
それぞれが、何を演奏していたかもわからない。
小津安二郎の映画も見たことない。
七人の侍も見たことない。
時計じかけのオレンジもわかんない。
ロバート・デニーロもメル・ギブソンも顔知らない。
ビートルズのアルバムも、マジカルミステリーツアー以外は聴いたことない。
モーツアルトもベートーベンもバッハもショパンも全然わかんない。
もし聴いても誰が誰だか全くわかんない。
クラシック、気持ち良いほど何にも知らない!!
文学なんて、さらに何にもわかんない。
政治や歴史なんて、何を知らないかもわかんないくらい、
きれいさっぱりわかんない。
超知らない。
東北の県の配置はかろうじてわかる、しかし
モンテネグロもスロベニアもルクセンブルグも、
それがどこで、国名なのか都市名なのかも全然わかんない!!

ああ!!この知らなさ加減!!
何か気持ちよくなってきた!!

いやーしかし全然知らないんだな。
まあ、人生は時間的にも行動範囲も限られてるし、
生きていくことに必要な知識なんてそんなにたくさんは要らないしな。

うちの犬なんて生まれてまだ5カ月だから、
家と散歩コース以外にも世界が広がっていることさえ知らないだろう。

とかなんとか言って、結局わしはツタヤでマイルス・デイビスとボブ・マーリーと、
ビートルズとスタン・ゲッツのアルバムを借りてきたのであった。

聴いてみて、マイルス・デイビスとボブ・マーリーの違いはわかった。
何が違うかと言うと、要するに、根本的に違う。
デイビスさんはジャズであり、マーリーさんはレゲエというジャンルの音楽を演奏している。
パララララ、ピリッピー、パッパッパーという感じである。
デイビスさんは。ジャズは。
そしてレゲエは、
ズンジャラッジャ、ズンジャラッジャ、タカタン、
という感じだった。
とにかく、二人は全然違う。
違うというか、共通点は、ほとんどない。

よかった。
わしの人生の経験値が一つ増えた。

ただ、マイルス・デイビスとスタン・ゲッツの違いは、さっぱりわからないのであった。
そのうちわかるようになるのだろうか。
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by syun__kan | 2010-12-30 21:48 | 日記 | Comments(0)

ハルちゃん、まかりとおる

吾輩は犬である。
名前は、いっぱいあってな。

うちの犬は、ミニチュア・ピンシャーであり、
関口家に来て、一か月ほど過ぎた。
名前は、「ハル」である。
基本は、「ハル」である。
とても素直で従順で良い子である。
良い子にしているときは「ハル」である。
しかし、生活の中で様々な呼び方をするようになった。

ヤツには、「ブゲブゲジョリ」という名もある。
前々回くらいの日記で、ヤツがパソコンを打ったとき、
「ブゲブケジョリ」というメッセージが読み取れたことに由来する。

これは主に、

・興奮してあばれまわっているとき
・両耳がひっくり返っているとき

に呼ばれる名前である。
ミニチュアピンシャーは、大人になるまでは耳が垂れていて、耳はキクラゲのように薄く、
動き回るとすぐにひっくり返る。
なので、両耳がひっくり返っているときというのは、興奮してあばれているときと同義語なのである。

今日は完全にブゲブゲジョリだった。
わしの大切な、この間奥さんにもらったばっかりの、ヘッドホンのコードを噛み切りおった。
クリスマスプレゼントとしてもらったのに、クリスマス前に引導を渡すとは!

このブゲブゲジョリがあ!!

自分の寛容さを、どう維持するか、というテーマを抱えてわしは今日を生きる。
寛容さ検定実施中のクリスマスイブである。
加えて、この事態をどうプラスに捉えるか、という、
ポジティヴィスト検定も行われているらしい。

ちなみに、写真のように方耳だけひっくり返っている場合は
「ブゲジョリ」
「ハーフブゲジョリ」
と呼ばれる。

散歩中に、外の空気に目を細めているときは
「ハルジロウ」
初めて歩く道や、大きなブルドッグにビビって尻尾が下がり、股の間に入っているときは
「フンドシ犬」
である。
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by syun__kan | 2010-12-24 12:09 | 日記 | Comments(0)

空飛ぶクジラ

奥さんは鬱なので、時々、特に懸案事項がないのに、落ち込む。
落ち込む理由を聞いても、「わからない」とのこと。
議題の無い会議みたいだ。
何とか切り返させようとして、となりで寝ている奥さんに、物語を語り始める。
無理やり気持ちを切り替えさせるため、無理やり絞り出す物語り。

あるところに、大きなクジラがいました。
シロナガスクジラでした。
空を飛べました。

海から出て、空を飛び、町へ向かいました。
「何か小腹がすいたな」と言って、海に戻りました。

海でオキアミを食べて、おなかがいっぱいになったので、もう一度空を飛んで町に向かいました。
「定期忘れた」と言って、海に戻りました。

海で定期を持って、もう一度空を飛んで町に向かいました。
着地する場所を探しました。
道に降りました。
丸の内のオフィス街の道に降りました。
車が迷惑がっています。
クジラは、「小腹がすいたな」と言って、車を食べました。
車は、ジャキジャキになって、クジラのおなかのヒダヒダから出てきました。
みんなびっくりしました。
大変だ!危険な奴だ!!

長老!長老!
町ででっかい奴がきて、大変です!
奴は何ですか!何だべさですか!

おう、わしは言い伝えを聞いたことがあるぞ。
わしのおじいさんの、おじいさんの、孫の、
いとこの、友達が、道ですれ違った人から聞いた。
あいつは、悪魔の申し子の鬼っ子のサタン的な、
魑魅魍魎みたいな感じのワーッとしたサムシングだ。
という可能性も無いとは言えない、
かもしれない気もする。
とは言えまい。
・・・・ぐは!!!!

長老ーーー!!!

クジラは、その辺にあるものを次々と食べました。
そのうちに、クジラの持つ、シュレッダーとしての能力が、丸の内のビジネスマンの目に留まりました。

丸の内のビジネスマンは、ミスプリントと個人情報の紙を、クジラに食べさせました。
クジラは、それをジャキジャキにして、おなかのヒダヒダから出しました。
クジラは、紙そのものは消化せずに、インクのみを食べました。
「特に、シアンが、うまい」と言っていました。
シアンが削り取られて、ジャキジャキになって出てくるので、
印刷された内容が判別しにくくなり、
個人情報保護の観点からも、重宝されました。

道は塞がり、一時車両通行できなくなりましたが、
そのうちに高架化され、問題は解消されました。

ある日、クジラは、「飽きたな」と言って、丸の内を飛び立ちました。
丸の内のビジネスマンは、オフィスの窓から外を見て、
「お、帰るのか。さようならー」と言って、
すぐに踵を返し、日々の業務に戻って行きました。
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by syun__kan | 2010-12-14 22:06 | 日記 | Comments(0)

あばよ

1週間経って、日記でも書こうと思って、パソコンに向かった時、
何も書くことが思いつかなかったっときの悲しさよ。

まるで何も新しいことが無かったみたいじゃないか。

正直、泣けてくるんだ。
悔しい。

せめて、最近使っている、わしのオリジナルの言葉でも紹介するか。

「くたビレッジヴァンガード」

仕事などで疲労が溜まった時に言う。
「くたびれた」と「ビレッジヴァンガード」が合わさったもの。
「ああくたびれた、雑貨屋でも行ってボンヤリしたい」
という意味。


以上!あばよ。
いつか見てろよ。
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by syun__kan | 2010-12-11 00:07 | 日記 | Comments(0)

通勤

通勤時間は、一日の中で唯一、わしの一人の時間である。
家から15分歩いて駅まで行き、
15分間電車に乗り、
駅から10分レンタル自転車に乗り、職場に着く。
帰りはその逆である。
家では奥さん、職場では同僚との関係性の中に、わしは生きている。
誰の監視下にもない時間は、基本的に通勤時間だけである。
別に関係性の中で生きることが苦痛なのではない。
ただ事実として、そうである。

通勤時間をわしは、本を読んだり、音楽を聴いたり、ぼんやりしたりして過ごす。
一人の時間だからといって、気合いを入れて何かしよう、と思うわけではない。
しずしずと過ごす。
今日は家から歩いて駅に着くと、広告ばっかりのテイクフリーのペラペラの小冊子(フリーペーパーというのか?)の表紙に、「柴田恭兵インタビュー」の文字があるのが目に入り、思わず手に取る。
わしは「あぶない刑事」が好きだった。
小学校の頃、4時に再放送していた。
柴田恭兵のインタビューを読む。
とくに目立ったことは書いてなかったが、とにかく柴田恭兵はもう59歳で、
草野球チームに5つ入っていて、そのため友達が60人くらいいて、
演じることが好きなのだそうだ。
そしてわしの頭の中は、柴田恭兵、及びあぶない刑事で満たされる。
降りた駅で小冊子を捨て、レンタル自転車に乗る。

トゥットゥットゥットゥットゥールル・トゥートゥットゥットゥットゥットゥールル
トゥットゥットゥットゥットゥールル・トゥートゥットゥットゥットゥットゥールル
優しい、何てウソだぜ、いつも、
ふざけた、ことはいっさい、ゴーメンだー。

頭の中に、あぶない刑事の挿入歌だった「ランニング・ショット」が流れて止まらない。

勝手な捨てゼリフの、一つでも投げつけ、
無理にでも笑って、駆け抜けてゆくさ、行くぜ!
オ、ゲロン。風は!トゥっトゥーゲロン!いつも、オウイェー
テイクオフ!回る!トゥっトゥーゲロン!時のゆくままー
トゥットゥットゥットゥットゥールル・トゥートゥットゥットゥットゥットゥールル
トゥットゥットゥットゥットゥールル・トゥートゥットゥットゥットゥットゥールル
カモンカモンカモン!

途中であぶない刑事の妄想は消え、わしは最近いつもやっている、
平成の新日本プロレスの名勝負ベスト10を決める妄想に入った。

1位、橋本真也対小川直也(2000.4.17)
2位、武藤敬司対高田延彦(1995.10.9)
3位、武藤敬司対蝶野正洋(1991.8.?)
4位、アントニオ猪木対グレート・ムタ(1994.5.?)
5位、蝶野正洋対小橋建太(2003.5.?)
6位、獣神サンダー・ライガー対ザ・グレート・サスケ(1994.?.?)
7位、…

7位以降が難しいのである。
長州力の試合も一つは入れたいものだ。
ランキング表を見た長州力が、自分の試合が入っていないことを知ったら、
プライドが傷つくかもしれない。
と、わしは長州力に気を使う。
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by syun__kan | 2010-12-02 20:52 | 日記 | Comments(0)