太郎賞の搬入
14日は、大学時代(時代といってもそれほど前ではないが)の友人を中心に、
奥さんを含めて6人のお手伝いの人が来てくれ、
同窓会的な雰囲気もありつつ、搬入、設営した。
皆、わしの作品の搬入を手伝うなんてもったいないくらいの、才気溢れる面々である。

なぜかわしの両親も、野次馬的な感じで、大量のミスタードーナッツを中心とした食糧を伴って現れ、
主に高所作業に対して「嗚呼、アブナイ!」等の野次を飛ばしていた。

今思い返すと、奥さんと金ちゃん以外は皆、群馬出身だった。
群馬には上毛かるたというローカルな遊びがある。
群馬にちなんだかるたであり、なぜかどこの家庭にも在り、
群馬出身者であればほぼ全員が、遊んだことがある。

「あ」は「浅間のいたずら鬼の押し出し」であり、
「ち」は「力あわせる二百万」である。

二百万は、群馬県の人口。
岡本太郎賞・大賞の賞金は二百万円なので、
群馬出身者で力を合わせて搬入し、二百万を獲るというのも、それなりにおつなのではないか。
まあ人生というのはもっとひねりの効いたものだと思うので、そんなうまく行かないだろうが。

わしの今回の作品は、高さ550cm×横幅200cm×奥行き200cm、重さ推定300キロである。
10のパーツに分解できる。
パーツを組み立てて5個の塊にし、それを積み上げ、接合する。
群馬の実家で制作し、祖父宅と実家に分けて保管していた。
それを2トンロングのエルフに積み、母の顔馴染みの運送屋さんが格安で川崎まで運んでくれた。
展示会場の天井の高さは7メートルあり、
奥さんが天井裏に入って、鉄骨にロープを縛りつけ、先に滑車をつけた。
作品の土台をまず組み立てて、
2段目以降は滑車を使ってロープで吊り上げ、土台を下に滑り込ませ、重ねていく。

と、説明しても、よくわからないと思う。
設営のダイナミズムは、設営を手伝ってくれたメンバーしか知れない。
完成品を見るだけとはまた違った、祭りみたいな恍惚感があるんだ。

15日は、奥さんと二人で出向き、微調整した。
微と言っても、「10時5時」の、一日がかりである。
最後の5パーセントをちゃんと詰めること。
っていうのは、目に見える変化に乏しく、正直しんどい作業なのだけど、
フィニッシュワーク、というもののために、その作業は必ず要るのだ。
と思っている。
そこまでやりきらないと例えば感動なんてさせらんないのだと思う。
ということで、しんどい一日を終えた。
そのまま風邪に突入である。
とても自然だ。

翌日から5日間の仕事。
わしが仕事している間に、岡本太郎美術館では、写真撮影も審査も、済んでしまっている。
その結果は、おそらく来週、封書で来る。
審査結果は決まっているけど、わしはまだ知らない。
という、今はそういう期間である。
それはそれで面白いし、そういう期間は人生でそんなには無いだろう。
なのでこの日記を読んだ方は、その、「そんなに無い気分」を一緒に味わってみてはどうでしょうか。
200万もらえるのか、箸にも棒にも掛からないのか。
という、何とも言えない、モヤモヤというか、平均台に片足で立ってる感じを。
ついでに風邪ももらってくれたらうれしいのだけどね。
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# by syun__kan | 2012-01-20 23:15 | 日記 | Comments(0)
わしは搬入前で躁でして
うちの犬は美しい。
ミニチュアピンシャーという犬種の1歳で、名前はハルという。
本人は別として、親は、チャンピオン犬である。
なので中身は別として、外見はすごく良い。

安物ばかりの我が家において、
ただ一人、BMWのような輝きを見せている。

そんなハルを膝に乗せ、わしは
「ハルちゃん美しいなー。
どんな美術作品より美しいだろうね。
岡本太郎賞、わしの作品置かないで、かわりにハルちゃん置こうか。
そしたら大賞取れるかもしれない。
くさりでつないで、エサとトイレシートだけ置いといてさ」
と、奥さんに冗談を言う。
わしは今週末、第15回岡本太郎現代芸術賞展の搬入を控えている。
なのでややハイなのかもしれなくて、それでこんな冗談も言う。さらにわしは続ける、

「そういえば昔、アメリカで、一週間コヨーテと同居するパフォーマンスやった芸術家いたよね。
わしもマネして、展示期間中、岡本太郎美術館でハルちゃんと同居しようか。
(奥さん「ハハハ」)
あのコヨーテと同居した芸術家、何て言う名前だったっけ。

えーと…ジャスパー・ジョーンズじゃなくて…
ジョージ…?シーガルな訳ないよな…
誰だっけ?」

わしも奥さんも美大卒なので、そのパフォーマンスをやったアーティストの存在は知っているのだけども、
名前が思い出せないのであった。

「携帯で調べるんだ!」

月並みだが、便利な世の中である。
検索に引っかかりそうなキーワードを考えるのは、わしは割と得意なんだ。
「コヨーテ アート アメリカ パフォーマンス」で検索したら、
やはり一発でWikipediaに繋がった。
そう、ヨーゼフ・ボイスだ。
ヨーゼフ・ボイスの項は、何やら熱心に、詳しく記述されていた。
その中から、コヨーテのパフォーマンスについての部分を探し、読む。

(以下、Wikipediaの「ヨーゼフ・ボイス」の項から引用)
「1974年の『コヨーテ -私はアメリカが好き、アメリカも私が好き』では、ボイスはニューヨークの空港到着後にすぐ画廊へと救急車で運ばれ、一週間、フェルトや新聞、干し草の積まれたギャラリーの中にこもって、アメリカ先住民の聖なる動物であるコヨーテとともにじゃれあったりにらみ合ったりするなど無言の対話を続けた。それ以外のアメリカを見ないままボイスは再度空港に運ばれてドイツに帰った。」

わしは、

「ははははは!!!何やってんだこの人!!!」

と笑った。
大真面目に、何て訳のわからないことやってるんだ、この人は!!!
なぜに救急車!?
無言の対話とは何か!!
ピューと吹くジャガーさんも真っ青のシュールさではないか!!

しかししばらく経つと、何となくこの人が言いたかったことが、わからないでもないような気がしてきて、
そして単純に、パフォーマンスから何十年も経ってなお、語り継がれていることのすごさも感じて、
何だか感心してしまった。
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# by syun__kan | 2012-01-10 21:14 | 日記 | Comments(2)
ツレが鬱でしかも凶でして
初日の出を高尾山に拝みに行きたいねー。

などと言っていたのは昨年末。元旦は昼まで寝ていた。
奥さんは鬱で睡眠薬を服用しているので、午前中は眠いことが多い。
わしも風邪気味で、寝ても寝ても眠かった。

今日、1月3日。
初詣の〆切日と言える。行こう。
高尾山に初詣に行くなんて、何だか健康的じゃないか。
奥さんも、初っ端に山歩きすれば、なんとなく一年調子良く過ごせそう。

ということで久々に目覚ましかけて昨日寝て、
今日は8時に起きた。
お雑煮を食べて。
しかしやはり奥さんは眠そう。
いつもの生活サイクルと服薬状況からすれば、今日に限って8時に一日のスタートを切るのはそりゃ難しいというもの。
「こたつで寝ておいでよ」と声をかける。
奥さんは猫と犬にまみれてこたつで寝る。
これは想定内。
昼までに出かけられれば、高尾山までは行って帰って来られる。
わしはシコシコと制作する。
変な吹奏楽器をメイシオ・パーカーが演奏しているようなレリーフのようなパーツを作る。

11時45分、声をかけると奥さんは案の定起きられる。
電車を乗り継いで、高尾山口までは一時間と少し。
着いて、さっそく登り始める。

わしも冬休み以降、運動不足だった。
一番楽なはずのルートでも、けっこうふくらはぎがピリピリする。
犬の散歩と買い物以外では日頃、基本的に家の中のみで過ごしている奥さんは、さらにきつそう。
良い運動というやつだ。
ごま団子を買い食いし、途中のお寺で参拝し、山頂へ。
山頂へ着いたのは3時半。
西日で輝く富士山が見えた。
それを見ながらおにぎりを食べる。
山の良い空気。広い空間。霞がかかった遠くの山。ということで、いわゆる気持ち良いというやつ。
一概に、外出が鬱に良いとはまったく言えないけど、高尾山登りはわりと良い。
人の密度が程良いし、ほのぼのしている。悪いやつはあまり山に登って来ないのだろう。

当然の流れで下山する。
途中のお寺でおみくじを引く。
わしは大吉で大喜び。
しかしツレが凶でして。
初めて見た。凶のおみくじ!!
鬱の奥さんが睡眠薬の残りで眠い体に何とかエンジンかけてふくらはぎとすねをピリピリさせて登って来たのに、
凶を引かすかね!
高尾山のホスピタリティーとは何かね!

ということで、別の場所でもう一回、奥さんだけおみくじを引かせた。
そしたら大吉だったよ。
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# by syun__kan | 2012-01-03 22:02 | 日記 | Comments(0)
絶賛制作中
明けましておめでとうございます。

今年の目標を考えようとしたけど、
1月14日、15日に岡本太郎賞の搬入があり、
賞をもらえるか否かの審査を経て、
2月には展示がオープンし、レセプション等や、ギャラリートークまであるらしく、
そんな人生を左右しかねない出来事が年の頭に気をつけ、前へならえして控えているので、
目標とか言っている場合ではありません。
今の瞬間を生きなきゃいかん。
そりゃ五連カメレオンも作ります。
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搬入は、三宅氏、佐藤氏、小池氏といった現役アーティストや、
ホンダで車を絶賛制作中の金ちゃんなど、妙に豪華なメンバーが手伝ってくださることになり、
今から会うのが楽しみです。

とにかく搬入までは、手を動かしただけ、賞に近づけると思うので、
制作に費やせる日は限られているけど、手を動かし続けます。

手!手!手!手!
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# by syun__kan | 2012-01-02 22:20 | 日記 | Comments(1)
今年観賞した作品
貧乏暇なしを地で行っており、
物事の理解がゆっくりなため、
わしは芸術家を名乗っている割に、
日頃から観賞する作品の数は少ない。

それでもこの年の瀬になり、一年を振り返って見れば、
いくつかの印象的な作品との出会いがあるものだ。
今年印象的だった作品5つ!

1.「グッバイ艶」/南川泰三
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作者が、亡き妻との半生を描いたノンフィクションとのことで、
新聞広告を見て気になり、7月に西友の書店で購入。

後腐れの無い男女の関係を描いた作品ってある。
村上春樹とか。
読者には、そういう後腐れの無い男女の関係に憧れる、
若いアンチャンとかもいるのだろう。

しかしこの作品の主人公と「艶」は、徹底的に後腐れる!!
というか後腐れそのものが、この作品のメインストーリーだ。
「艶」はアルコール中毒で、散財がひどく、破滅的な人生を送り、
主人公はブン回され、それでも最後まで付き合い、きる。
病んだ彼女と付き合いながら浮気なんぞしおる、ノルウェイの森の主人公には、とうていできない生き方ではないか?
わしは断然、「グッバイ艶」に共感する。
人はみんな、オリジナルラブを貫けばいいという、勇気をもらったよ。

2.「ドロヘドロ 1~16」/林田球
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秋頃、奥さんに勧められて読んだ。ら、はまった。
作品中で、魔法使いは、修行すると悪魔になれるんだけど、
悪魔になりかけると、初期症状として
・突然の暴力的な行動
・歯に布着せぬ物言い
・高速の動き
・ポジティブ
・そしてクリエイティブ
という特徴が現れる。

そして悪魔は、歌った後に
「いつでも陽気に笑っていろ」
というメッセージを残したりする。
どんなときでも笑っているやつが、一番恐ろしいやつだ、という意味らしい。

突然の暴力的な行動は困るが、それ以外の面で、悪魔の考え方はけっこう自己啓発的である。
ドロヘドロを読んだ時期、わしは仕事でなかなかにストレスフルだったので、
「悪魔になろう!」と思い、
そのつもりで生活していた。
出だしほどではないが、現在でも、ちょっとその気分は残っている。

いつでも陽気に笑っていろ。

語感は軽いけど、確かにこれはなかなか凄いことで、それなりに腹の据わったことで、周りにとってはけっこう恐ろしいことであり、なかなかできないことだ。
でもこういう人って、たまーにいるよね。
わしもそうありたいのである。

3.「エチケット(パープルジャケット)」/岡村靖幸
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服役から復帰した40代半ばの歌手が、手始めに出したアルバム。
8月末に購入。

新曲ではなく、ベスト盤でもなく、「リアレンジアルバム」とのこと。
昔の曲を、もう一回演奏し直し、歌い直したんだって。

ようするに、ナスとかピーマンといった「食材」と使って天ぷらという「料理」を作ったのではなく、
冷蔵庫にあった天ぷらという「料理」を「材料」とし、新たに天ぷら煮のような「料理」に仕立て直した、という感じか。
新鮮味はないけど、味は染みてる。みたいな。

ピンクジャケットとパープルジャケットの2種類があり、
とにかくこの「パープル」は、面白すぎ!
9月から12月の4ヶ月間、通勤中に毎日聴いていた。

とにかく、いろんな、ものの作り方があるということを学んだよ。

4.「IMMORTAL デラックス・エディション」/マイケル・ジャクソン
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これとは別に、この間、Tシャツを買った。
新宿東口を出て、アルタの左、西口方面に向かう小さなガード下をくぐり、
すぐ右手にある、いかがわしいサングラス屋や、いかがわしいペット屋の並びにある、
いかがわしいTシャツ屋で買った。
ここでは、一年中、いかがわしい黒Tシャツを売っている。
ローリングストーンズのベロとか、WWEのプロレスラーとか。
そういうラインナップに、もれなくマイケルも、含まれてる。
そう、マイケルとは、こういう存在だった。
B級グルメだったのだ。亡くなるまでは。

亡くなってから、妙に一般的になってしまった。
韓流みたいに。世の中でちやほやされて。

それも悪くないけど、わしはいかがわしさのあるマイケルの方が好きだったな。
マイケル・ジャクソンを好きであることは、
小学生が雨の中、傘をさしながら、道で拾った小鳥を抱いて歩くときの、腕に感じる暖かみに似ていた。

この「IMMORTAL」は、マイケルが一般的になった後にいろいろ出たサムシングの中では、悪くない方だ。
マイケルの40年のキャリアを、2枚のCDに凝縮した感じで、
ただでさえ濃いめのマイケルワールドが、さらに特濃状態で、
聴き通すとかなり食い応えがある。
わしはタイトルを「胃もたれ」と読むことにした。

5.「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」
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知人がこのアニメを絶賛していたので、見たくなった。
といっても、うちにはテレビが無い。
どうすればいいんだ?ドラえも~ん!

すると、「なんだいのび太くん」とばかりに出てきてくれるのが、奥さん。
すぐに、ああだこうだして、見れるようにしてくれた。

面白かったのか、どうだったのか、
何しろジブリ以外のアニメなんて20年ぶりくらいに見るから、
比較対象が無くてよくわからないのだけど、
ポケモンとかうまい棒とか、わしらが小さいころに味わった文化が、
「こんなのあったよね~」と、共有して懐かしむようなものとして登場していて、印象的だった。
わしらの世代も、もう作品を通して昔を懐かしんで良くなったんだ、みたいな。
とにかく、「あの花」観賞は新鮮な体験だったよ。

来年も良い作品に出会えますように!ていうか作れますように!
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# by syun__kan | 2011-12-24 23:48 | 日記 | Comments(2)
今日はおっさん祭りです
「あなたはおっさんばっかり見ている」
と奥さんに言われることがある。
確かにわしは中年男性が好きである。

「中年男性」と聞いて、
あなたはおなかの出た薄毛でメガネでスラックスに頑迷なおしりを浮き上がらせて白いワイシャツにランニングシャツが透けて何だか幅の広いネクタイをした人物像を思い浮かべてしまうかもしれないけど、

ちがう。
そういうんじゃないんだ。
わしの好きな中年男性はそういうんじゃない。

例えば、わしはこの間小学校に授業しに行った。
かわいかったよー、一年生は。
教室には、将来営業職に就く人も、花火師になる人も、整備士になる人も、劇団員になる人も、ニートになる人も、刀鍛冶になる人も、暴力団になる人も、公務員になる人も、農業をやる人も、
皆いっしょくたに集められている。
いろんな種類の可能性を持った人たちなんだけど、
小学一年生の時点であれば、人間は、ほぼ全員かわいく、魅力的で、個人差はあんまりない。

でーもー、歳をとって、人たちは世の中に散開して行きます。
人それぞれ、パーソナリティーが千差万別になってくる。
いろんな状態の人間になる。

ちなみに、さらに歳をとって老人になれば、またあんまり個人差はなくなる(というイメージを持っている)。

その、一番色んな状態になってるのが、おっさん。
先述の通り、おなかの出たワイシャツに幅広ネクタイのおっさんもいれば、
美しいおっさんもいる。
わしも将来、間違いなくおっさんになるので、どんなおっさんになろうか、
それこそ真剣に、思案しなくてはいけない。
わしはこれから、女性にはならないので、
美しい女性を見ることはやぶさかではないが、
人生の参考にはならないのである。
確かに永作博美は好きだけども。

だから、世の中のおっさんに、目を光らせて、
美しいおっさんを探しているんだ。
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柴田恭兵はもっともわかりやすく、美しいおっさん。
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武藤敬司(左)と蝶野正洋(右)は、
男が憧れる男として幼いころから刷り込まれている。
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若いころの武藤さん。
30歳前後で、まだ「おっさん」とは言えない時期かもしれないが。
このころ、わしは小学生で、
武藤さんは土曜四時のテレビ朝日の画面で、
188センチ110キロの腰の締まった肉体をムーンサルトで躍動させていた。
それは考えられないくらいセクシーな出来事だったよ。
こういう健康的なカッコ良さを見て育ったから、
煙草のケムリ的な不健康なカッコ良さ気持ち向かわなかったのかもしれない。
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また傾向が違うけど、
フレッド・アステアも歳をとってからの光りかたが凄い方。
こういうおっさんになりたいなあ。
ああ、無理。
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そして横綱は、坂本龍一。
こんな色男は、もう日本にいないんじゃないか。

ちなみに武藤さん以外は敬称略で紹介させていただいた。
美しいおっさんは、呼び捨てにしたくなる。
武藤さんだけは「さん付け」したくなる。
パーソナリティーとは不思議だ。

とにかく、この日記を書いている間、美しいおっさんのことを考え続けて、幸せだった。
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# by syun__kan | 2011-12-18 11:08 | 日記 | Comments(0)
堂々肌荒れ
どんなポジティヴィストでも、
プラスに捉えられないものってある。
わしはそれを知っている。

ニキビである。

わしの肌は、時折断固として荒れる。
おでこはバトルフィールドとなる。

中学生の時に、荒れ始めた。
医者に行くと、洗顔フォームと化粧水と保湿クリームと塗り薬を買わされ、
朝夜顔洗って塗ることを命じられ、
「まあ、二十歳になれば治るから」
と言われた。

当然、洗顔フォームと化粧水と保湿クリームと塗り薬使って洗ったり叩いたり塗ったりしたところで、治らないんだよ。
そんなものには、わしのおでこの宿命を左右する力など、これっぽっちも持っていない。

わしのニキビは、「出るときは出る。以上!」という、決然さがある。

今年の夏ごろ、わしの洗顔フォームが使い切ってなくなって、ようやく気付いた。

「なぜ、顔だけ、普通のせっけんで洗わないのだ?
540円くらい出して、顔用の泡を買わなきゃならんのだ?
おんなじ肌じゃないか!
わしのおでこは、荒れるときは荒れる。荒れないときは荒れない。
そんなのよくわかってるじゃないか!」

ということで、顔も普通のせっけんで洗うようになった。
洗顔フォームで洗っていた時と、状況はこれっぽっちも変わらない。
荒れるときは荒れるし、わりと平穏なときもある。

中学生のころから、ずっと同じだ。
医者よ、なんの根拠があって、「二十歳になったら治る」と言ったのか?

ただ一つ、変わったことがある。
気にならなくなったことだ。
出るんだニキビは。うん。
最近平日はストレスが原因なのか、あまりおなかが動かない。
そのかわり休日に胃腸ははしゃぐ。
そしておでこはいじましく悶える。
人生を反映するなら、これがわしの、デコである。
荒れればいい。
跡を残してゆけ。
これがわしの人生だ。
わしなりのテクスチャーになればいい。
ナンバーワンにならなくてもいい。
もともと特別な、オンリーワンのデコ。

だからわしは、ニキビをプラスに捉えることはできないが、
「まあどうでもいいや」と平然としていられるようになった。
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# by syun__kan | 2011-12-11 23:15 | 日記 | Comments(0)
前進するUFOの前後する話
UFOが飛んでいます。
夜です。
森の上を飛んでいます。
森は黒いシルエット。
空は…暗い暗い青みどり。

サーーッと、飛んでいくわけですね。

そのうち、海に出ます。
海の上を、サーーッと飛んでいきます。

イルカの群れが見えます。
クジラの背中も見えます。
灯台。
貨物船。

UFOは、円盤型です。
おわんを、逆さまにしたような形。
底面は、平らになっていて、
丸い、球を、こう、スライスした形、
そう、目玉焼きの黄身みたいな…
丸い型に入れて焼いた目玉焼きみたいな…
いわば月見バーガーの目玉焼きみたいな。
丸い形が、三つ。出ている。
月見バーガーから、目玉焼きを取り出して、
それが三つ目の目玉焼きで、
それを、裏返したみたいな形だよ。要するに。
それが底面。
それで、上は、さっきも言ったように、おわんの逆さま。
おわんが、こう、丘になっていますね。
すごく低い円錐と言えば良いのか…
わかるよね?
その、平らな円錐の、てっぺんが、こう、平らな平らな円筒になってるじゃない。
おわんがいつもテーブルと接している部分だよ。
わかります?
ああ、それでそのUFOの場合は、おわんが逆さまなわけです。
なので、その平らな円筒が、UFOのてっぺんにあたるわけです。
でもそれは円筒のままではなくて、一番上は、丸くなってる。
液体ムヒのように、こんもりと丸くなっている。
そしてここからは、独特なんだけど、
その丸みのてっぺんが、ひっつめになってる。
そう、ひっつめ。
ラーメンマンみたいな。

そういう形状のUFOが、後ろ髪をなびかせて、サーーッと飛んでいるわけです。

やがて夜明けが近付いてきました。
街が見えてきました。

街では、たけしが起きだしました。
4時です。
テレビをつけると、めざにゅーをやっています。
「おはようの方も、これからお休みの方も、おはようございます、杉崎美香です」
たけしは新聞奨学生です。
窓を開けました。外はまだ暗い。

そのとき、UFOにも変化がありました。
底面が取れ、地面に落ちていきます。
底面はだんだんしぼんで小さくなり…

たけしの家の窓に飛び込む頃には、三つ目の目玉焼きになりました。

たけしが机に目をやると、三つ目の目玉焼きが皿に載っています。
「あれ?おれ、目玉焼き作ったっけ」
と、ちょっと疑問に思ったけど、食べました。

そして自転車で新聞配達に出かけました。
夜が明ける。

かたや、底面は取れ、平らな円錐は縮んでなくなり、
残された、空を飛ぶひっつめ。

それは、ひっつめの帽子になった。
朝日に向かって、自転車で走る、たけしの頭に被さりました。

たけしは「ニイハオ」と言いました。

なぜこのように、「ニイハオ」みたいに気の利いたことを言えたかというと、
たけしは目玉焼きを食べたときから、予期していたのです。
ひっつめの帽子が降ってくることを…

だからようするに、わしは偶然性の力を信じているのです。
わしは凡人です。どう、じっくり考えこんでも、人の想像を超えるものは出てこない。
だからいつも、偶然性とか、即興性に頼って、立体作品を制作します。
計画性もなく、ふらっと作り始め、その過程で起こる偶然とかひらめきをどんどん取り入れて作る。
そうすると、誰も考え付かないような、日常から跳躍した形ができたりする。

だからこうやって、ふらっと物語を語り始めたりすることもあります。
何か凄く面白い話になるのではないかとどこかで期待しながら。
昨夜も奥さんに向かって、UFOの話を語り始めた。
でも、着地しなかった。うまくいかなかった。
どこか、肩に力が入っていたのかもしれない。
無意識をうまく付き合えなかった。

そういうこともある。
ということで。
バイバイたけし。
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# by syun__kan | 2011-12-04 20:36 | 日記 | Comments(0)
海が好きな男(部分)
出前アート大学の当日は、写真家の森英嗣さんが同行してくれていて、
児童に見せるために持ち込んだ「海が好きな男」のおじさんも撮ってくれました。
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素晴らしい写真ですね。

ちなみに多摩美校友会のホームページに、授業の様子が細かに載っていました。
http://demae-art.blogspot.com/2011/11/no039_29.html


ちなみにちなみに、このおじさんは汎用性が高く、
子どもが面白がったり怖がったりで、ウケが良いんだか悪いんだか、とにかく出会い頭のインパクトがあるので、
前橋での「ツクルンジャー」のワークショップの際もにらみを効かせていました。
こちらは別の方撮影ですが。
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# by syun__kan | 2011-11-29 22:10 | 作品写真 | Comments(0)
出前アート大学
多摩美校友会の事業である「出前アート大学」の講師を、24日に務めた。
神奈川県藤沢市の善行小学校に出向き、
1年生を相手に一日、図工の授業を行った。
どんな授業になったかは、多摩美校友会のホームページにそのうち載ると思うので、割愛して、
ここでは授業で使うために作った紙芝居の画像を公開したい。

1年2組27名の児童にあらかじめ描いてもらった怪獣の絵の、かっこいい所を組み合わせて、
わしが一匹の怪獣にデザインしたのが、善行ドラゴンである。

わしがコピー用紙にボールペンでゴリゴリ描いた絵に、
奥さんがフォトショップで魔法のように色を付けてくれた。
日本一仕事人なニートである。

「このかいじゅうは、1年2組のみんなが思いついたことが合体したかいじゅうです。名前は、善行ドラゴンといいます。普段は、江の島の海に住んでいます」
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「今日は、空を飛んで、善行小学校にやってきます」
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「善行ドラゴンのあとを、いもむし鬼が追いかけていきます。いもむし鬼は、善行ドラゴンと同じ、江の島の海に住んでいます。子どもを食べちゃう、悪~い虫です」
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「我輩は、いもむし鬼だ!善行ドラゴンが、小学校へ行くと聞いて、ついてきた。先回りして、善行小学校に行って、子どもを食べてやろう!」
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「善行ドラゴンは、強いです。いもむし鬼を、追い払ってくれます。みんなで、大きな善行ドラゴンを作りましょう。さっきのいもむし鬼より大きくしなければいけませんね」
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# by syun__kan | 2011-11-27 23:02 | 日記 | Comments(0)



現代芸術家、関口光太郎の日記。
by syun__kan
関口光太郎ホームページ
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