うちの父は、一日中パソコンに向かう仕事をして、
家ではプレイステーションに向かってゲームをしている。
これでは動きがなさすぎるのではないか。
もっと動いたほうがいいのでないか。
いや、何も、もっと運動して、体を動かしたほうがいい、と言っているのではない。
距離的な動きや、日常から飛躍したサムシングを感受するような情操の動きを、
年間の生活に何度か取り入れるのも、
いいのではないかと、最近思ったのだ。
なので、父を、東京の、外タレのライブに誘い出そうと思ったのだ。
父は、音楽にはとても詳しい。興味の幅も広い。
さすがに最近の最先端の音楽には明るくないのかもしれないが、
一時代、二時代前のミュージックに関しては、洋、邦問わず、ものすごく詳しい。
たぶん、外国のロックと、日本のフォークに詳しい。
わしはよくわからない。
でも昔の音楽について話を振ると、よく語ってくれる。
東京に誘い出して、上野のハードロックカフェで何か食べ、
外タレのライブに行き、ちょいと非現実に浸ってから解散したら、
お互いにとってよい休日になるのではないか。と考えたのだ。
なので、ネットのぴあを見て、今後数ヶ月の間にライブがある中で、父が興味ありそうな外タレの公演をピックアップする。
○ジェフ・ベック
○エリック・クラプトン
○ロッド・スチュワート
・・・わしは、この人たちが、どんな音楽を奏でてきた人たちなのか、さっぱらこっちゃわからん。
でも名前は聞いたことがある。
ジェフ・ベックさん。ギターを弾くらしい。
でも残念ながら、チケットは軒並み売り切れていた。
人気のある人なのだろう。ギターが、うまいのだろう。
エリック・クラプトンさんのライブも、日程が合わない。
エリックさんについて調べる中で、
「愛しのレイラ」という、聞き覚えのある曲は、
この人が作って、弾いた曲だという事がわかった。初めてフルで聴いた。
いい曲だなあ。
昔の音楽についてもっと調べたら、もっとたくさん、知らなかったすごい作品に出会えるに違いない。
とりあえず、今の時点で都合がつきそうな人は、
ロッド・スチュワートさんしかいないということがわかった。
ロッド・スチュワート。ものすごく言いにくい名前だ。
正月に帰省した時に父に話をすると、
「ロッドより、ジェフ・ベックのほうが行きたい」とのこと。
そうかー、でも残念ながら、ジェフ・ベックさんは売り切れなんだな。
よっぽど、ギターがうまいのだろう。
ちなみに、ロッドさんとジェフ・ベックさんは、昔同じバンドにいたらしい。
エリックさん、ペイジさんと並び、ジェフ・ベックさんは、3大ギタリストと呼ばれていたそうな。
そういったことを、父は話してくれたのだった。