21_21デザインサイトは、
東京ミッドタウンにある都会的この上ない超かっこいい展示施設で、
毎回、攻めの斬新な企画展を行う。
2008年に、わしを、造形作家として事実上デビューさせてくださった施設でもある。
それ以後も、何度かワークショップや小品の展示で関わらせていただいたが、
最近はあまり出動していない。
しかし新しい企画展が行われる場合は、必ず内覧会の案内をくださる。
いつも平日の夕刻から行われるのでなかなか行けないのだが、
今日は久々に、終業後雨の中電車に飛び乗り、
明日から始まる「野生展」のレセプションに行ってきた。
三宅一生さんとお会いし、
島根県で作ったヤマタノオロチの写真をお見せした。
わしは、三宅一生さんにスカウトされて造形作家としての道を歩み始めたので、
「何とか、まだやってます!」
と、たまに報告しなければと思っている。
佐藤卓さんともご挨拶できた。
「東京オリンピックで、何かでかいオブジェが必要になったら、呼んでください!」
とお伝えさせていただいた。
しかし佐藤さんは、自分は今のところオリンピックに関わってないからとのことだったが…
正直なところ、
わしは東京オリンピックの文化的な事象は、
佐藤卓さんが司ったら良いと思っている。
オリンピックは、世界中の誰も嫌な気持ちがしない、誰もが良い気持ちになるものであるべきで、
それこそまさに「デザイン」の仕事であり、
そういうのは、佐藤卓さんが最高だと思う。
展示に出品されている、絵本作家として有名な田島征三さんとも、
今回初めてお会いできた。
「とべバッタ」や「ふきまんぶく」等々の名作で知られる田島さんだが、
確か多摩美の絵本創作研究会出身なのだ。
つまりわしの、遠いけども直系の先輩ということになる。
(わしは絵本創作研究会の副部長だった)
わしのヤマタノオロチの写真に興味を持ってくださったり、
握手していただいたりした。
絵本を持って行ってサインをいただけばよかった。
鈴木康広さんは、わしが参加した2008年の「21世紀人」展でご一緒させていただいた。
今回は、その時の続編的な展示をされていて、少し懐かしく、嬉しかった。
作品についての解説をお聞きすることができた。
鈴木さんのお話は、すごく独特な視点なのにスッと腑に落ちてしまう感覚がして、本当に面白い。
渡邊拓也さんは、始めてお会いする20代の若い方だったが、
手びねりの焼成粘土でたくさんの「道具」を作り、出品されていて、
とても面白かった。
いずれにせよ、21_21の企画展は、世界の、本当に本当の先端を突きつつ深層に潜っているので、
いつも使わない、頭の中の部分を刺激され、
何かアドレナリンが出るというか、
ぼわっと燃え上がる感じがする。
この感じは、アーティストでなければ分からないのかもしれない。
すごく幸せな感覚なんだ。