娘は微妙に反抗期である。
4歳半にして、今頃ですか?とも思うけど、
奥さん曰く、同級生は何か皆今、そんな感じなのだそうだ。
新学期ブルー、あるいは運動会練習疲れ、みたいなことか。
寝る前に、
数年前からうちにある、せなけいこの名作絵本「きれいなはこ」を本棚から引っ張り出してきて、
「読んで」と。
わしがタイトルを、
「きれいなはこ」
と読み上げると、
「知ってる!!」
と一言。
…あたりまえですやん。
何回も読んでますやん。
毎晩新作供給できませんやん。
わしが表紙をめくり、前見返しをめくるとまたタイトルが書いてあって、
不可抗力により「きれいなはこ」と再度読み上げると、
「まーたー?!」
…だってそう書いてありますやん。
書籍の構成って、こうですやん。
でも確かに、くどいと言えばくどいよね。
タイトル何回も出るよね、絵本。
外国人の絵本だと、「ピエール・F・なんちゃらに捧ぐ」とか、
わしらにとって全然知らない人に捧ぎたいという作者のつぶやきを聞かされたりするし。
しかしながら、娘とせなけいこの板挟みになったような状態にわしも微小な「イラ」を抱き、
何ならこの絵本のクライマックスに当たるオバケの登場シーンをめちゃめちゃに恐ろしく読み上げてビビらせてやろうと、
「けんかをしてるのは、だれだー?!!」
と、デスボイスを出すと、
笑いながら娘も真似してデスボイスで叫ぶ。