カテゴリ:日記( 569 )
ずっと寝てるってことは夢
奥さんがインフルエンザなので、
この4日間ずっと娘の面倒を見ている。

連休一緒に遊ぶくらいは余裕なのだが、
平日になっても熱が下がらず、
少し困り始める。
今日は初めて、わし単独で、弁当だの体操着だの幼稚園の準備をして車で送った。

4歳の娘は、楽しく過ごしているが、
色々思ったりするようで、
日曜には、

「私が大人になったら、
お父さんとお母さんはいなくなっちゃうの?」

と聞いた。
昨日寝かしつけるときには、

「ずっと寝てるってことは夢ってことなの?」

と聞いた。

「うー・・・んとまあそうかな」

と答えると、「うん」と言ってすぐに納得した。
ずっと寝てるってことは夢?
どういう意味だ?
と、娘が寝てからわしは少し悩んだ。

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by syun__kan | 2018-02-14 00:22 | 日記 | Comments(0)
コート
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プロレス雑誌を見ていたら、
蝶野さんの対談が載っていて、
そしてもの凄く素敵なコートをお召しになっていた。
生地は渋い風合いのレザーだが、
ボタンにはブランド名が円形に配置されていて、デザイン的な軽さもある。
襟元を開ければクラシカルだが、閉じ方によってはSF感も出て、最高だ。

蝶野さんは自分の服飾ブランドを持っているので、
メディアに出るときはいつもその服を着ている。
調べれば、この商品に行き当たるだろう。
しかし、どう見ても、いかにも、
高そうだな、
というコート。
「買いたい」という、具体的な気持ちの発露と同時に「買えないな」という諦念の湧いて来る、
ブレーキとアクセルを同時に踏んだようなコート。

しばらく忘れ、
しかしその内思い出し、
パソコンで調べてみて、
やはり7万円弱。
買えん。
わしの収入では、買えん。
買えんという事実。
生活のリアル。

いや、わしが無知過ぎて怖いもの無しだった、ブレーキがたまに壊れていた、
大学時代とかだったら、
逆に買えたかもしれない。
あるいは、子持ちじゃなかったりしたら。
しかし、現在のわしは、
妻子ある、予断を許さない経済状況のサムバディ。
買えんというか買わない。
それで惜しいとか、悔しいとかはほとんど湧かない。
自分の状況には、もうよく身を馴染ませている。

買えないよ、買えないが、
しかしわしがこのコートを選択した、ということだけ記しておきたい。
着れなかったが、仮に種々の抵抗感や妨げとなる要素がなかった場合、
わしはこのコートを買っただろう。
そして着ただろう。
絶対に着た。
間違いなく着たんだ。
これがわしのファッションセンスであると言える。
そのくらいこのコートが好きだ、というか、
わしの理想とこのコートは一体化している。
わしの魂は、このコートをほとんど着ている。
現状のわしは、着ていないかもしれないが、
パラレルワールドのわしは、着ている。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のような、「まどか☆マギカ」のような、
別の時間軸において、わしはこのコートを着て、
大手を振って歩いているのだ。
このコートを雑誌で見た瞬間、
東京埼玉県境のローソンで見た瞬間、
重く根差した現実世界のわしの体、
仕事による疲労と睡眠不足を宿したわしの体から、
わしのインスピレーションの断片がヒュッと離れて行き、
このコートと観念的に一身同体となった。

意味が分からないというなら、
わしの顔を知っている方は、
このコートの襟元にわしの顔を思い浮かべて、
わしが着ているところを想像してほしい。
公式に想像してほしい。オフィシャルに。
皆が想像してくれれば、それはもう、
ほとんど着たも同然だ。
何故なら、現実に着ようと着まいと、
残るのは人々の中の記憶だけだからだ。
実際に着て、日中会ったとしても、
夜になったらわしは家に帰るわけだし、
寝るときはさすがに脱ぐ。
残るのは何か?記憶だけだ。コートを着たわし自身ではない。
だったら、皆が、わしがこれを着ているところを想像してくれるのなら、
ほとんど何も変わらないではないか。
ほぼほぼ着たことになる。
オフィシャルだ。
オフィシャル想像だ。
ありがとう。
みんなありがとう。

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by syun__kan | 2018-02-11 23:08 | 日記 | Comments(0)
自意識
最近よく鏡を見る。
引っ越して、洗面台が三面鏡になったからだ。
以前は、自分がどんな髪の長さか把握していないくらい、
眉毛がつながるくらい、鼻毛が出かかるくらい、鏡を見なかったが。

人は立体物として生きているくせに、
自分の頭部は、大体正面からしか捉えることができない。普通の鏡では。
そのことをずっと不満に思っていたのだが、
しかし三面鏡は非常に利にかなっている。
左右の鏡の角度を調節すれば、
頭を立体的に見ることができる。
「丸モノ」として自分の頭部を捉えるのが面白く、
つい見入る。

そして、微笑んだりする。
正面のわしと、左右の横顔のわしが微笑む。
そして、次には渋い顔を映してみたりする。

そこまでやってしまうと、もう、
「立体として頭部を捉える」といった、
アート系の言い訳でカバーしきれない。
要するにそれは、自意識である。
ナルシズムである。

なるべくかっこよくありたいと思っている。
と白状する。
こんな、こんなわしが。
でも行動は追いついてはいない。
油断すると眉毛はすぐにつながる。

二十歳くらいのころは、コンタクトレンズをしていた。
自意識である。
大学卒業するくらいに、面倒になってメガネにリターンした。
その後ずっと、メガネユーザーであり続けたのだが、
たまにメガネを外すと、
「そんな顔だったん?」
と言われることがあり、
何なら、また、コンタクトにしてみようか?
と、ちょっと考えていた。
でも高いよなあ…どうしよっかなあ…
三面鏡を見ながら。
自意識である。
メガネを外したら、ひょっとしてもっとかっこいいのでは?
なんていう。

しかしながら、浜田市こども美術館様から、滞在制作やワークショップや展示の写真が送られてきて、
それを見て、
自分は全然そういう、ビジュアルが売りではないということを、
再び理解する。
三面鏡は頭部を「立体的」に捉えられるが、「客観的」にというわけではない。
写真は自分の姿を、より客観的に把握する手助けをする。
そうだった、自分は全然、イケメンとかではないんだった。
そうかそうかそうだった。

ところが、わしは、
一部の写真を見て「かっこいい」とつぶやいた。
制作中の写真である。
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意味不明な、大きな造形物に対し、黙々と対峙する姿。
かっこいい。
訳の分からないものに対し真剣になれるのは、かっこいい。
制作中のわしは、かっこよかったんだ。
全然知らなかった。
やってる時は、それどころではなかった。自意識どころでは。
(だから大学の時は少しだけモテたのか)

つまり、コンタクトとかそういう問題ではない。
制作しろということだ。

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by syun__kan | 2018-02-08 23:41 | 日記 | Comments(0)
34
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年始に、福島県のいわき市立美術館で行った「播磨のめっかい」のワークショップが、
いわき市報の表紙を飾ったとかで、
学芸員さんに送っていただきました。

制作中の犬に群がる、参加してくれた子どもたち。
わしの姿はというと、左端の、
スタスタ歩いている後ろ姿です。

中身はカラーページが多く、市内の行事など写真も豊富で、
地域愛を感じる立派な市報でした。

そして何気に、美術館での事象が、
市報の表紙になるのは、
34年前の開館以来、初のことなのだそうで、
何だか喜んでいただきました。

というか34年て、わしと同世代だったのね。


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今年の1月14日で終了した、島根県は浜田市世界こども美術館での「新聞紙の変身展」の、
報告集も、
堂々完成し、
学芸員さんに送っていただきました。
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決して厚くない冊子ですが、内容は驚異的に充実していて、本当に面白いです。
4人の参加作家個別のエピソードやインタビューが載り、
報告集としてパーフェクトだと思いました。

そして何気に、一番衝撃だったのが、
参加作家の木暮奈津子さん、富田菜摘さん、遠藤良亮くんのプロフィールを見て気付いたことには、
わしが一番年上だったということ…

前は何に参加するにも、わしが一番年下だったのに…

(ちなみに、写真データもたくさんいただいたので、
1月14日の日記「倒す」に、
写真を追加しました)

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by syun__kan | 2018-02-04 00:02 | 日記 | Comments(0)
家元
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先日、練馬区立美術館へ、
区内各所の小学校の作品が出品される、練馬区小学校連合図工展を観に行ってきた。
新聞紙×ガムテープアートが、
けっこう出品されているといううわさを聞いたからだ。

行ってみたら、あるある…
予想以上に、新聞紙とガムテープを使った立体作りが、色々な学校で実施されていた。
生き生きしていて、自由で、どれも本当に素晴らしい。

わし、関口光太郎は、
新聞紙とガムテープを使った立体造形の、元祖・本家・家元である。
「かかし」等々の人形造形の芯として、
丸めた新聞紙にガムテープを巻いて立体を形づくる手法は以前からあったかもしれないが、
新聞紙とガムテープのみで細部まで造形し、作品化して発表したのは、わしが最初だ。
さらに、近年種類を増したカラーガムテープの色彩を活かし、
子どもさん向けの工作手法として確立し、
ワークショップやメディアへの紹介で広めたのも、この関口なりぞ。
講談社から、ハウツー本も出版している。

だから、展示会場でわしは、
集金袋をぶら下げ、
各学校からマージンを徴収して回った。

…というのは、ウソである。

さすがにそんなことはしない。
学校での教育活動は、利益を目的とした活動とは違う。
民間の工作教室や、他の作家が関口の名前を伏せて実施していたら、ちょっと講談社に相談するけどネ♥
わしも学校で働く身、
様々な学校で、新聞紙×ガムテープアートが実施され、広まるのは、
喜びに他ならない。

ただ…一つ言いたい。

呼んでよ!

全然、行くっちゅうねん。
練馬区?近所近所!
それどころか、日程や条件が合えば、全国どこでも!
図工の授業にお邪魔しますよ!

実際、一番上と二番目に写真を載せさせていただいた小学校様には、
図工の担当の先生と、知人を介して繋がりがあったので、
1時間だけ、補助教員として指導に入らせていただいた。
確かに、わしなんかいなくても取り組めるのがこの材料の良さだが、
家元だからこそ伝えられる技術や、説得力があったはずだ。

というわけで、関口はいつでも、準備できておりますので。

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by syun__kan | 2018-01-31 23:15 | 日記 | Comments(2)
夜は揚げ物
夜は揚げ物。
やうやう半額になりゆく売り場、
西友で漁りて、
来週の弁当のおかずに五つ冷凍したる。

帰路の夜。
月は無く寒波なり、
雪もなお、
道路に多く飛び散りたる。
ただキイキイと、ブレーキの鳴る自転車を動かし、
乾いた道路を探し。

足は霜焼け。
服を重ねて体がいと分厚くなりたるに、
急いで寝どころに行くとて、
三枚四枚、二枚三枚など全身着ぶくれるさえあはれなり。
マフラー巻いて帽子など対策したるが、
いと小さく前を見ゆるは、
目だけ寒し。
日入りはてて、
風の音、タイヤチェーンの音など、
はたいふべきにもあらず。

冬はつとめて。
雪の降りたるは、いふべきにもあらず。
霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、
火など急ぎおこして、
コーヒー淹れるも、
いとつきづきし。
昼になりて、
ぬるくゆるびもていけば、
翌朝の雪も白きアイスバーンになりて、わろし。

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by syun__kan | 2018-01-27 02:21 | 日記 | Comments(0)
だいすき
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「あたしはね、お絵かきするのが一番大好き。
えいごも、スポーツクラブも好きだけど、
お絵かきする時間がね、一番大好き」

と、4歳のボリさんが、ついに言ってしまった。
言って「しまった」のである。

喜ばしくはある。
わしも、奥さんも、小さいころたぶん「お絵かきが一番大好き」だったし、
そのまま多摩美術大学に入って勉強した。

しかし、多摩美は、授業料とか、とってもお金がかかるのだよ。
そして多摩美のファインアート系では、お金を稼ぐための具体的なスキルを、
あんまり教わんないのだよ。
何を教わるかと言うと、
何て言っていいか分からないけど、大事なこと。
お金を稼ぐこととは別のことなのだけど…
だから、多摩美の卒業生が、
子どもを多摩美に通わせられるとは、
限らないのだよ!
一見矛盾しているようだけど!!

しかししかし、そんなボリさんが描いてみせる絵は、
親馬鹿フィルターを通してだけど、
とても良い。
今日は、「キュア・マカロン」を描いた。
つい、褒めてしまう。
それが結果的に、教育学的に言えばオペラント強化になっているのかもしれない。
この一年、ボリさんと一緒にプリキュアを共有するのは、楽しかった。
毎週日曜のアニメ、
春には「春映画」と呼ばれる劇場版を二人で観に行き、
夏にはプリキュアショー、
秋には「秋映画」に二人で行った。
わしにとっても、至福の、娘との思い出なわけだ。

そんな「キラキラ☆プリキュア・アラモード」も、
今月で終わりなのである。
プリキュアは、1月と2月の境目で、新シリーズに切り替わる。
今朝は、最終回の前の回の放送。
あと2回となった、オープニングテーマを、
放送と合わせてボリさんが歌う。

「ときめく訳はカラフルにみんな、違うけれど、
お揃い、大好きが一番のマストアイテム!」

ストーリーは前々回からの続きで、敵のエリシオが、
世界を灰色にしてしまっている。
人々は心を無くし、感情を持たずにボーっと生活している。
エリシオ曰く、
「『大好き』という気持ちがあるから、裏切られた時の絶望が生まれる。
夫婦関係でも、友情でも、相手のことを大好きな分、思い通りにならなかった時の、
負の感情も大きい。
それなら、感情の無い世界を作ってしまえば、争いもなく平穏だ」と。
それが、彼なりの理想の世の中なのだそうだ。

そもそも、今回の敵役が「世界を闇に染めようと」した原因は、
100年前に、愛を告白して、フラれて、
闇に落ちたからなのだ。
個人的な絶望から、世界を巻き込んで闇に染めようとしているのだ。
迷惑な!

しかし、「大好き」が「絶望」の原因とは、けっこう深いこと言う。
確かにそういう言い方もできる。
ボリさんにとっては、「大好き」が「絶望」に変わったこととかまだ無いから、
よく分からなそうだったが。

ピンク色の「キュア・ホイップ」が、エリシオに反論する。
大好きという気持ちがたくさんあるから、私たちはつながれると。

そして宇宙空間でバーッとなって光がパーッとなってフワーッと舞い降りる感じで敵は壊滅し、
話は解決した。

「大好きが一番のマストアイテム!」

テーマ曲で歌われているこの一節が、要するにこの一年の、一連のアニメーション作品の、
最大のテーマだったようだ。

さっきうまく言えなかった、
多摩美で教わる、お金を稼ぐことではないけど大事なことというのも、
要するにそれかもしれない、と、わしは思った。

「大好きが一番のマストアイテム!」

幼児向け番組並と言われようとも、
アートが伝える最も大事なメッセージは、もしかしたらそれだ。
通わせられるかは別として、
「大好き」が「絶望」に変わらないということは、
多摩美の卒業生として、わしが楽しく生きることで、示していかなければならない。

番組の放送が終わると、次期プリキュアの宣伝がある。
次は「HUGっと!プリキュア」というらしい。
3月には、新しい「春映画」もある。
また映画観に行こうね、と伝えると、
娘は、なんと、
幼稚園の友達と、奥さんと、ママ友と、
観に行く約束を、既にしているとのことだった。

大好きが絶望に変わる…

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by syun__kan | 2018-01-21 22:20 | 日記 | Comments(0)
倒す
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島根県浜田市世界こども美術館でのワークショップ、
「ヤマタノオロチを倒そう!」は、無事開催された。
13日の13時になると、子どもたちが11人集まってくれて、
学芸員さんがいつの間にか用意してくださった、
新聞紙製のスサノオの衣装を身に付け、
わしの前に座った。
その親御さんや祖父母さんたちには外周を囲まれ、
わしはヤマタノオロチの前に立ち、
これからこれを「倒す」と伝えた。

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「伝説上のヤマタノオロチは、クシナダ姫というお姫様を食べにやってきます。
それを、スサノオが倒すわけです。
知ってますか?」

子どもたちは皆うなずく。
浜田の子どもたちは、地元の伝統文化である神楽のストーリーに親しんでいる。

「今、目の前にあるヤマタノオロチは、
先生が去年の夏に、2週間かけて作りました。
頭や首はワークショップに参加してくれた人と協力して作りました。
汗と涙の結晶なわけです。
特に何も悪いことはしていません。
でも、倒します。
展覧会が明日で終わりで、
もうここにはいられなくて、
でもこんな大きいものをしまっておく場所はない、
そういった事情により、倒されるわけです」

保護者様たちが軽く笑ってくださる。

「スサノオは、ヤマタノオロチを倒した時に、
ただ倒しただけではなく、
尻尾の付け根のところから、
クサナギの剣を見つけ出しました。
そしてそれが、日本の大事な宝物、
三種の神器の一つになったわけです。
ですから、皆さんも今日このヤマタノオロチを倒したら、
その死体から、くしゃくしゃになった新聞紙がいっぱい出てきますから、
それと、カラーガムテープを使って、
自分の宝物、自分にとって大切なものを作って、持ち帰ってください」

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そう話して、わしはヤマタノオロチの首の付け根のネジを外し、
子どもたちの前に降ろし、
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それをバラバラにしてもらった。
そしてみんなに尻尾を引っ張って、引っこ抜いてもらった。
それを皮切りに、子どもたちは自動で動き出し、
ヤマタノオロチの手足や外壁を、目の色を変えて破壊し、ヤマタノオロチを倒していった。

破壊することは楽しい。
作るよりよっぽど早い。
それも、わしは造形活動の一つだと思う。
世界がこれまで「作る」一辺倒だったら、世界が溢れかえってしまう。
「壊す」が50パーセントだからこそ、
世界は均衡している。
壊すから、次を作れるのだ。
人も、生まれ続けていては、世界が溢れる。
亡くなる方がいるから、成り立つ。とも言える。
残念さは、あるけども。

そして子どもたちはそれぞれ、
ヤマタノオロチの死体?から出てきた新聞紙と、カラーガムテープで、
剣やマイクや猫や、
素敵なものをたくさん作って持ち帰った。
ヤマタノオロチには、
「作ることの楽しさを、伝えたい」
という、わしの念が、込められている。
その念を、おすそ分けのように持ち帰って欲しいのである。
倒すだけでなく、今後につなげて欲しい。

去年の夏に滞在制作し、
秋に設置作業し、
年が明けて解体作業。
これでわしの、「新聞紙の変身展」における仕事の、大体全部が終わった。

美術館にはちょうど、ブータンからの研究員さんが4人来ていて、
貴重な機会なので定食屋での夕食に参加させてもらった。
ブータンの言葉で、「ありがとう」は、「カドゥンチェ」と言うことを教わった。

ホテルに一泊し、帰路に就く。
浜田駅を朝8時20分に出る、広島行の高速バスに乗る。
雪による通行止めは無事解除されたようだ。
2時間くらいのバスの車内で、
退屈しないようにTSUTAYAで借りてきた映画「ロッキー」のDVDを、
ノートパソコンで、初めて観た。
街でゴロツキになりかけていた男が、
世界チャンピオンを倒すために一念発起する、それだけ!というような、
驚くほどシンプルな話だった。

ロッキーは、チャンピオンのアポロと壮絶に殴り合い、
最終ラウンドまで戦い抜き、
結局判定で負けた。
アポロを倒せなかったのである。
ロッキーが倒されたのである。
アポロは両手を挙げて喜ぶ、
しかしロッキーは、ストーリーの最中で仲良くなった恋人エイドリアンの名前を呼び、
リングに呼びつけて抱き合い、
勝手にハッピーエンドしていた。
倒されたけど、ちゃっかり今後につながる恋人との絆を作っていた。

生まれてから、
頑張って育ち、
いろいろな経験をし、
だんだん老いて、
そして倒れ、
死ぬ。
わしはそのことが、いつも怖くて仕方ないのだが、

「そうか、本筋と関係ない所で勝手にハッピーエンドになればいいのか」

と、漠然と思った。

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by syun__kan | 2018-01-14 20:52 | 日記 | Comments(0)
島根県への時系列
今日もまた、鉄道の中にいる。
広島から新山口へ向かう「こだま」号だ。
現在、朝の8時前。
しかしネット環境は無いので、投稿するのは夜になるだろう。
「わいはい」を持ち歩いたりは、わしはもちろんできない。
システムが理解できない。
何しろ、新聞紙をぐしゃぐしゃにして、テープでぐるぐる巻いているような男だ。
アナログどころの話ではない。

先週と違い、今回は、予定した時刻通りに行動を開始した。
しかしながら、この「こだま」号に乗っているのは、想定外だ。
少なくともプランAではない。

昨日の話をしよう。
昨日の金曜日、17時までの勤務を終えたのち、
またもわしは電車に飛び乗った。
先週は福島を目指してやや遅れて飛び乗ったが、
昨日は島根を目指して時間通りに飛び乗ったのである。
池袋でとんこつラーメンでも食べて夕食にしたいところだが、
そんな時間はない。
新幹線駅である品川まで、直行する。

ところで、池袋でお気に入りだった、
一杯550円で、2玉まで替え玉無料のとんこつラーメン店は、
先日行ったら、閉店していた。
あの時は、ショックで軽く立ち尽くした。

品川から「のぞみ」号に乗った。広島へ。
プランAとしては、
夜遅くに広島に着いたら、一泊したのちに、翌朝、高速バスで島根県浜田市に向かう。
13日(土)、13時から、島根県の浜田市世界こども美術館で、
「ヤマタノオロチを倒そう!」のワークショップをする。

懸念は、日本海側を襲っているという、「最強寒波」だ。
広島から、浜田に向かう、高速道路が、通行止めになっている。
もし、13日(土)も通行止めのままなら、
別ルートで行かなければならない。

「のぞみ」号の中でわしは、
品川で買った「パストラミサンド」みたいな名前の硬いサンドイッチを食べて、
コカ・コーラを飲む。
最近パソコンに入れた、星野源さんのアルバムをイヤホンで聴く。
全体的に歌詞が面白そうなのに聞き取れない。
早口だからか?
音は、ジャクソン5とかがベースにあってとてもかっこいい。
そうしながら、本を読んで少し居眠りをする。

新幹線内の「ゆーきゅー」のサービスを利用するだけの技術は、もちろんない。
事前登録が必要な様子。
バスやホテルではもっと気軽に、パスワードを入れるだけでインターネットが利用できるのに、
新幹線は遅れているのではないか?
いやたぶん、わしが大幅に時代から遅れているだけだ。
最強寒波の動向をチェックしたりできないので、
奥さんから、中国地方の天気と交通情報が、
わしの使い古したガラケーにメールで届く。
どうやら、明日も山陰は雪で、
高速道路は開通しそうにない。

22時35分に広島に着く。
晴れているが、ほんの少し、どこかから飛ばされてきた雪がちらつく。
北口に歩を向け、浜田への高速バス乗り場に行き、
明日の運行についてのヒントがないか探した。
「今日12日(金)浜田行すべて運休」の張り紙しかなかった。

南口まで戻り、徒歩で、
少し迷いながら、一度行ったことのある「天竜旅館」を探す。
広島にはワークショップなどで何度も来ているが、この宿は駅から近くて、安くて良い。
となりに巨大なアパホテルができて霞んでいたが、まだ存在していた。
広島は大都会である。
街の規模は、わしにとって馴染み深い所だと、
八王子とか町田とか立川に近い気がする。
それに加え、原爆ドームを有し、カープまで有しているので、
国内各地、世界各地から観光客があり、
宿も千差万別、数限りなくある。

23時にチェックインし、
いや、「チェックイン」というような横文字の感じではない。
しゃもじの形のキーホルダーの付いた「鍵を預かり」、
3階の薄い板の扉を「ガチャリと」開ける。
1階に、普通の風呂よりは広いが大浴場と呼ぶには、そこまでではない浴場があり、
利用は23時半までとのことなので(部屋にバスルームは無い)、
荷物を置いて、急いで向かう。

脱衣所で、衣類を脱ぎ捨てる。
ネックウォーマー、
ウィンドブレーカー、
パーカー、
フリース、
長袖のやつ、
極暖ヒートテック、
ヒートテック、
腹巻、
暖パン、
ジャージのズボン、
タイツ、
パンツ、
靴下。
我ながら、凄まじい量を身に付けていた。
部屋にはコートと、手袋を脱ぎ捨ててきている。

「ありがてえ」と言いながら熱いシャワーを浴び、
正方形の深い浴槽に飛び込んだらぬるかった。
仕方あるまい、夜遅い。
追い炊き機能など無い、もちろん温泉なんかではない。
蛇口から水とお湯が出る、普通の風呂だ。
しかしこの、天竜旅館の小さくて深い浴槽は好きだ。
これ以上深くは行かない、底に座った感じがして落ち着く。

部屋に戻って、
「パストラミサンド」だけでは足りないだろうと買った、コンビニのお好み焼きを食べ(無理矢理広島を味わう)、
12時過ぎに寝た。
翌朝高速バスが動くなら、始発は6時55分だ。
6時に起きなければならない。

目覚めて、支度をしていたら、
高速バスはやっぱり運休というメールが、奥さんから入った。
鉄道で浜田に向かう、プランBの発動である。
プランBは、広島から、新幹線で新山口に行き、
特急に乗り換えて浜田へ向かう。
中国地方の先を、時計回りに半周するイメージだ。
6から12へ直行できないので、9を通って行くということだ。
その場合、出発はもう少し遅いので、二度寝を試みるが寝れず。

天竜旅館を出発。
実は昨夜、到着してブーツを脱ごうとして、片方の足で片方のかかとを踏んだら、
靴底がべりっと剥がれた。
良かった、予備の靴を持って来ていた。
底が剥がれたブーツは紙袋に入れ、
広島駅のゴミ箱に捨てる。
自動販売機で、甘いコーヒーを買おうとしたら、
なぜか生粋のブラックコーヒーが出てくる。
空きっ腹に染み渡った。

そんなこんなで、広島から新山口へ向かう「こだま」号に乗っていた。
終点は博多なので、新山口で降りずに、もう少しだけ行けば、
池袋で食べ損ねたとんこつラーメンの、本物を食べることができる。
しかしそうするわけにもいかず、新山口で乗り換え。
書き途中だったこの日記は、いったん閉じる。
幼いころから大ファンだった長州力の、生誕地についに降り立ったが、
改札から出ることは無く、
売店で朝ごはんとしてかつ丼を買い、
飲み残していた想定外ブラックコーヒーと共に食べ、
浜田へ向かう「スーパーおき」に乗る。
居眠りして(念願の二度寝)、目が覚めたら、
一面の雪景色で衝撃を受けた。
こりゃ、最強寒波だ。
まだ山口県内だろうか、
70センチくらいありそうなつららが、つらつらと連なっている。
日記を書くことを再開する(つまり今)。
浜田が近づくと、積雪は薄くなり、
代わりに窓から荒々しい日本海が見える。
時刻は、10時43分。
あと少し、11時2分に、浜田駅に到着だ。
ワークショップの直前は、
「良い時間を提供するぜ!」と威勢の良いことを書きたいものだが、
実際は緊張に潰されているなり。

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by syun__kan | 2018-01-13 22:06 | 日記 | Comments(0)
希望と失望
奥さんの名前は「希望」という。
読みは「のぞみ」だ。
「希望」というのは、それなりにすごい名前だなと思う。
基本的に誰かにとっての、ものである。希望と言うのは。
現状はあまり良くない、でも良くしていきたい、
そう思う時、抱くのが、希望である。
誰かにとっての、ものなのだ。希望と言うのは。
本人にとって、自分が希望そのものであるということは、どのような思いがするのだろうか。

わしの名前が「光太郎」だから、
二つ並ぶと、
何というか、
むやみに明るい。
だから、娘の名前は少し光量を落とそうと思い、
若干柔らかめに命名した。
もちろん、「ボリさん」は、個人情報保護のための仮名である。

そういえば、娘のボリさん(4歳)は、奥さんに、昨日怒られた。
体操教室で、終始友達とふざけていて、先生の話をちゃんと聞いていなかったからだ。
教室の窓から奥さんが見ているというのに。
あーあ。
夜に奥さんは、そのエピソードをわしに語り、
半分笑って「もう失望した!」と言っていた。

その後奥さんは、うちの犬のハルちゃんに対しても、
「もうおまえには失望した!」
と言った。
ハルちゃんが階段を上る際、
フローリングがツルツル滑るので、
奥さんは一段一段に貼り付ける滑り止めのマットを買って来て敷いたのだが、
しかしハルちゃんは、新しいマットが何となくこわいのか、
マットを敢えて避けて、狭いフローリング部分を踏んで階段を上ったのだった。
そしてツルっと滑ったのであった。

と、わしは自転車を走らせながら、
そんな昨夜のことを思い出す。
職場からの帰宅中である。
昨夜はその後、奥さんに、
「○月○日(土)の、
ジブリ美術館のチケット買ったよ。
家族三人分。
土曜日だから、行けるよね?」
と、言われた。
わしは、約一か月半後の○月○日(土)の予定を瞬時に思い出せなかったが、
土曜日だし、たぶん大丈夫だと思って、
「たぶん大丈夫」
と言った。

しかし今日、仕事中に、ふと思い出したのである。
○月○日(土)は、
思いっきり学校行事があると。
その瞬間、わしは人知れず机に突っ伏した。

帰路の途中、わしは図書館に寄った。
明日の金曜日、勤務が終わったらその足で、島根県に向かうのである。
島根県で行っている「新聞紙の変身展」の、
クロージング的なワークショップと、
搬出の準備をしに行くのである。
島根までは移動がしこたま長い。
道中で読む本を借りようと。

図書館の後は、少し足を延ばして、
西友より少しだけランクが高いスーパーに寄る。
島根県の浜田市世界こども美術館の皆様には、本当にお世話になった。
何かお土産を買っていく必要がある。
お酒の小瓶を選びながら、
しかしこんな風に、帰りが遅くなって、
しかも週末に家を空けて、
奥さんやボリさんには申し訳ないな、とも思う。

何しろ、2週連続である。
この間の土日は、福島県でワークショップ、
今週末は島根県。
実はその次の土曜日も、職場の出勤がある。

わしは買い物を終え、家に向かって自転車を走らせる。
帰ってから奥さんに、
○月○日(土)に、学校行事があるということを、
伝えるための例文や声のトーンを、
何種類もシュミレーションする。
リアクションは、昨夜からの連続性を考慮すれば、何となく読める。

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by syun__kan | 2018-01-11 22:02 | 日記 | Comments(0)



現代芸術家、関口光太郎の日記。
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